【2026年最新版】薬剤師国家試験ストレート合格率ランキング|国公立・私立全国75大学を徹底比較

「この大学、薬剤師国家試験合格率90%だから安心ですよね?」

薬学部を調べている高校生や保護者の方から、こんな相談を受けることがあります。

たしかに、薬剤師国家試験合格率は薬学部を選ぶうえで重要な数字です。

でも、その90%という数字だけを見て大学を決めるのは、かなり危険です。

なぜなら、

「国家試験を受験した新卒者のうち何%が合格したのか」

と、

「大学に入学した学生のうち、何%が6年間で卒業し、そのまま国家試験まで合格できたのか」

は、全く違う数字だからです。

こんにちは。薬学部受験専門塾PharmAssist代表の寺沼香太朗です。

今回は、全国の国公立・私立薬学部を対象に、

薬剤師国家試験ストレート合格率ランキング

を作成しました。

しかも今回は上位10大学だけではありません。

文部科学省の最新調査で比較可能な全国75大学・学部区分を、すべてランキング化します。

薬学部志望の高校生には、ぜひ最後まで見てほしいです。

なぜなら、このランキングを見ると、

「国家試験合格率が高い大学=入学したら安心」

ではないことがよく分かるからです。

目次

そもそも「ストレート国家試験合格率」とは?

今回の記事でいうストレート国家試験合格率とは、

6年制薬学部へ入学した学生のうち、標準修業年限である6年間で卒業し、そのまま薬剤師国家試験に合格した学生の割合

です。

今回使用する最新データでは、2019年度に入学した学生を追跡しています。

たとえば、ある大学に2019年度に100人入学したとします。

そのうち6年間で80人が卒業。

国家試験に70人が合格した。

この場合、

国家試験を受験した学生だけを分母にした合格率

ではなく、

入学した100人を基準に考えると、ストレート国家試験合格率は70%

となります。

これが今回見ていく数字です。

全国平均はなんと58.8%

まず、ランキングを見る前に衝撃的な数字を紹介します。

文部科学省の最新調査では、2019年度に6年制薬学課程へ入学した学生は、全国で10,894人でした。

そのうち、標準修業年限内の卒業者数は7,374人。

卒業率は67.7%です。

さらに、そのまま薬剤師国家試験まで合格した学生は6,402人。

入学者10,894人に対する割合は、

58.8%

です。

つまり、全国の6年制薬学部をまとめると、

入学した100人のうち、6年間で卒業して薬剤師国家試験までストレート合格できたのは約59人

という計算になります。

約4割は、6年間で国家試験合格まで到達していないということです。

ただし、ここは誤解しないでください。

約4割の学生が最終的に薬剤師になれない、という意味ではありません。

留年して7年以上かけて卒業する人もいます。

国家試験に一度不合格になり、翌年以降に合格する人もいます。

休学する人もいます。

進路を変更する人もいます。

あくまで、

「6年間で卒業して、そのまま国家試験まで合格した割合」

が58.8%ということです。

それでも、高校生が薬学部を選ぶ際には非常に重要な数字だと思います。

新卒国家試験合格率は85.0%なのに、なぜ58.8%になる?

ここが一番大切です。

2025年に実施された第110回薬剤師国家試験では、新卒受験者全体の合格率は85.0%でした。

「85%ならかなり高いじゃん」

と思いますよね。

でも、ストレート合格率は58.8%です。

なぜこんなに違うのでしょうか。

答えは、

分母が違うから

です。

新卒国家試験合格率では、

実際に国家試験を受験した新卒者

が分母になります。

一方、今回のストレート合格率では、

6年前に大学へ入学した学生

が分母になります。

その間には、

留年。

休学。

退学。

卒業延期。

国家試験を受験しない。

国家試験に不合格。

といったさまざまな可能性があります。

だから数字が大きく変わります。

たとえば国家試験合格率95%でも安心とは限らない

極端な例で考えてみましょう。

ある薬学部に100人が入学しました。

6年間で卒業できたのは60人。

そのうち国家試験を受験したのが60人。

57人が合格しました。

この場合、新卒国家試験合格率は、

57÷60=95%

です。

かなり高いですよね。

「国家試験合格率95%!」

と大学のパンフレットに書かれていたら、かなり安心してしまうと思います。

でも、入学者100人を基準に考えると、

6年間で国家試験まで合格できたのは57人。

ストレート国家試験合格率は57%です。

印象がかなり変わりませんか?

だから薬学部を調べるときは、

国家試験合格率

だけでなく、

ストレート卒業率

ストレート国家試験合格率

まで確認してほしいんです。

今回のランキングの計算方法

今回のランキングは、文部科学省が公表している2025年度「薬学部における修学状況等」のデータを使用しています。

基準となるのは2019年度入学者です。

計算の考え方は、

2019年度入学者のうち標準修業年限内に国家試験へ合格した人数÷2019年度入学者数×100

です。

大学によっては、入学時点で6年制と4年制の所属が確定していない場合があります。

その場合、文部科学省では6年制課程への所属が決定した時点の在籍者数などを使用しています。

そのため、単純な大学全体の入学者数ではありません。

また、新設された薬学部など、2019年度入学者の比較可能なデータが存在しない大学・学部については、今回のランキング対象外としています。

全国ストレート薬剤師国家試験合格率ランキング

それでは、全国ランキングを見ていきましょう。

国立、公立、私立を分けず、同じ基準で高い順に並べています。

順位大学区分ストレート国家試験合格率
1位東北大学国立100.0%
2位千葉大学国立96.0%
3位金沢大学国立94.4%
4位京都大学国立93.3%
5位富山大学国立91.5%
6位北里大学私立84.2%
7位九州大学国立83.3%
8位広島大学国立82.9%
9位長崎大学国立82.5%
10位福岡大学私立80.5%
11位北海道大学国立80.0%
12位名古屋市立大学公立78.8%
13位山陽小野田市立山口東京理科大学公立78.6%
14位東京大学国立77.8%
15位慶應義塾大学私立77.5%
16位京都薬科大学私立75.6%
17位静岡県立大学公立75.3%
18位星薬科大学私立73.8%
19位岡山大学国立73.2%
19位東京理科大学私立73.2%
21位岐阜薬科大学公立72.0%
22位熊本大学国立71.7%
23位明治薬科大学私立70.8%
24位近畿大学私立70.6%
25位徳島大学国立70.5%
26位東邦大学私立70.3%
27位武蔵野大学私立70.0%
28位大阪医科薬科大学私立69.8%
29位神戸薬科大学私立67.9%
29位立命館大学私立67.9%
31位金城学院大学私立67.3%
32位名城大学私立66.3%
33位昭和医科大学私立66.0%
34位崇城大学私立64.4%
35位東京薬科大学私立64.3%
36位昭和薬科大学私立63.7%
37位同志社女子大学私立63.4%
38位摂南大学私立62.1%
39位長崎国際大学私立61.8%
40位東北医科薬科大学私立61.6%
41位国際医療福祉大学私立60.2%
41位福山大学私立60.2%
43位大阪大学国立60.0%
44位就実大学私立59.6%
45位日本大学私立59.5%
46位安田女子大学私立58.3%
47位帝京大学私立57.7%
48位高崎健康福祉大学私立53.7%
49位徳島文理大学(香川薬学部)私立52.5%
50位北海道科学大学私立52.4%
51位愛知学院大学私立52.1%
52位徳島文理大学私立51.4%
53位武庫川女子大学私立48.5%
54位鈴鹿医療科学大学私立47.2%
55位九州医療科学大学私立45.6%
56位松山大学私立45.2%
57位岩手医科大学私立43.8%
57位帝京平成大学私立43.8%
59位北海道医療大学私立41.8%
59位神戸学院大学私立41.8%
61位奥羽大学私立40.6%
62位広島国際大学私立40.3%
63位新潟薬科大学私立39.7%
64位北陸大学私立38.6%
65位青森大学私立37.0%
65位城西大学私立37.0%
67位医療創生大学私立35.1%
68位横浜薬科大学私立33.1%
69位兵庫医科大学私立32.2%
70位大阪大谷大学私立29.9%
71位城西国際大学私立28.7%
72位第一薬科大学私立25.2%
73位日本薬科大学私立21.6%
74位姫路獨協大学私立20.0%
75位千葉科学大学私立14.8%

ランキング対象外となった大学もある

今回のランキングは、現在薬学部があるすべての大学を無理やり順位づけしたものではありません。

最新の文部科学省資料には、今回のランキングに使用できる2019年度入学者のストレート国家試験合格率がまだ存在しない大学・学部もあります。

該当するのは、

和歌山県立医科大学

国際医療福祉大学 成田薬学部

順天堂大学

湘南医療大学

岐阜医療科学大学

国際医療福祉大学 福岡薬学部

です。

これらについて、

「ランキング圏外だから低い」

という意味ではありません。

比較するための2019年度入学者データがないため、今回は順位をつけていません。

新しい薬学部については、最初の学生が6年間を終え、薬剤師国家試験を受験するまでストレート合格率を算出できません。

1位は東北大学、ストレート合格率100%

今回1位となったのは東北大学です。

ストレート国家試験合格率は100.0%。

2019年度に6年制課程へ入った20人全員が、標準修業年限内で国家試験合格まで到達しています。

これは非常に高い数字です。

ただし、ここで必ず考えなければいけないのが母数です。

東北大学は20人です。

たとえば1人がストレート合格できなかっただけでも、

19÷20=95%

になります。

一方、入学者300人の大学では1人の違いは0.3ポイント程度です。

だから、

100%だから絶対に最高の大学

という単純な比較はできません。

人数も一緒に見る必要があります。

2位は千葉大学で96.0%

2位は千葉大学。

ストレート国家試験合格率は96.0%です。

2019年度の対象者50人に対して、48人が標準修業年限で国家試験合格まで到達しています。

つまり、

50人中48人

です。

かなり高い数字です。

千葉大学薬学部は入試難易度も高く、入学段階で高い学力を持つ学生が集まっています。

このランキングを見る際には、

大学の教育力だけ

で数字が決まるわけではないことも覚えておいてください。

入学時の学力。

学生本人の努力。

進級制度。

国家試験対策。

研究活動。

さまざまな要素が関係します。

3位は金沢大学94.4%

3位は金沢大学。

ストレート国家試験合格率は94.4%です。

36人中34人が国家試験合格までストレートで到達しています。

金沢大学については、入学時点で6年制課程への所属が決まらないルートなどもあります。

そのため、今回のデータでは文部科学省が定める方法に従って、6年制課程への所属が決定した時点の人数が基準となっています。

国立大学では、このように一般的な私立薬学部とは学部・学科への所属方法が異なる大学があります。

ランキングを見るときには注意が必要です。

4位京都大学、5位富山大学

4位は京都大学で93.3%。

5位は富山大学で91.5%でした。

ここまで上位5大学はすべて国立大学です。

かなり特徴的ですよね。

ただし、

国立大学だから国家試験に受かりやすい

と単純に結論づけるのは危険です。

そもそも国立薬学部へ合格するためには、共通テストで幅広い科目を学び、二次試験でも高い学力を求められます。

入学段階ですでに学力の高い学生が集まっているという影響も考える必要があります。

大学教育だけの成果を示すランキングではありません。

私立1位は北里大学

そして今回、私立薬学部で最も高かったのが北里大学です。

全国総合6位。

ストレート国家試験合格率84.2%でした。

2019年度入学時の対象者273人に対して、国家試験合格者は230人です。

ここはかなり注目です。

国立大学は6年制の人数が数十人規模のところも多いですが、北里大学は273人という比較的大きな集団で84%を超えています。

私立薬学部を検討している高校生にとって、一つの重要なデータになると思います。

もちろん、北里大学へ入れば誰でも84%の確率で薬剤師になれる、という意味ではありません。

自分自身が6年間勉強を続ける必要があります。

私立2位は福岡大学

私立で2番目、全国総合10位は福岡大学です。

ストレート国家試験合格率は80.5%。

2019年度入学者231人に対して、186人がストレートで国家試験合格まで到達しました。

私立薬学部で8割を超えたのは、今回の2019年度入学者データでは北里大学と福岡大学です。

私立大学だからストレート合格率が低い

というわけではありません。

私立でも大学によって結果にはかなり差があります。

慶應義塾大学は77.5%

慶應義塾大学は全国15位。

ストレート国家試験合格率は77.5%でした。

入試偏差値だけを見れば、私立薬学部最難関クラスです。

しかし、今回のランキングでは私立1位ではありません。

ここも面白いところです。

入試難易度ランキングと、

国家試験ストレート合格率ランキング

は同じ順位にはなりません。

そもそも大学の目的は国家試験対策だけではありません。

研究。

大学院進学。

製薬企業。

さまざまな進路があります。

国家試験ストレート合格率だけで大学の優劣を決めるべきではありません。

星薬科大学は73.8%

星薬科大学は全国18位。

ストレート国家試験合格率73.8%でした。

2019年度入学者301人に対して、222人が標準修業年限内で国家試験合格まで到達しています。

一方、同じ年度のストレート卒業率は83.7%です。

つまり、

6年間で卒業できた人の割合

と、

そのまま国家試験まで合格できた人の割合

にも差があります。

薬学部を比較するときには、

5年次進級率

実務実習修了率

ストレート卒業率

ストレート国家試験合格率

を順番に見ていくと、どの段階で人数が減っているかが分かりやすくなります。

東京理科大学は73.2%

東京理科大学は岡山大学と並んで全国19位。

73.2%でした。

東京理科大学も私立薬学部の中では非常に入試難易度が高い大学です。

しかし、北里大学84.2%、福岡大学80.5%よりストレート国家試験合格率は低くなっています。

だからこそ、

偏差値ランキング

と

国家試験関連のランキング

を混同しないことが大切です。

大学選びでは、一つのランキングだけを見て決めないでください。

岐阜薬科大学は72.0%

岐阜薬科大学は全国21位。

ストレート国家試験合格率は72.0%でした。

2019年度入学時の対象者132人に対して、ストレート国家試験合格者は95人です。

一方で、第110回国家試験そのものの新卒合格率を見ると、数字はこれよりかなり高くなります。

この違いこそ、今回の記事のテーマです。

国家試験を受験した新卒者の合格率と、

入学者を起点にしたストレート合格率

は別の数字です。

明治薬科大学は70.8%

明治薬科大学は全国23位。

ストレート国家試験合格率70.8%です。

近畿大学が70.6%。

東邦大学が70.3%。

武蔵野大学が70.0%。

このあたりは非常に近い数字になっています。

ランキングでは1位、2位と順位をつけていますが、

70.8%と70.6%に決定的な差がある

とは考えないでください。

一年度のデータでは、数人の違いで順位が大きく動く場合があります。

東京薬科大学は64.3%

東京薬科大学は全国35位。

ストレート国家試験合格率64.3%です。

2019年度入学時の対象者414人に対して、266人がストレートで国家試験まで合格しています。

東京薬科大学は学生数が多いことも特徴です。

国立大学のように20人、30人規模で計算している大学と、400人以上で計算している大学を全く同じ感覚で比較することはできません。

だからランキングを見るときは、

率

だけでなく、

人数

も意識してほしいです。

全国平均58.8%を下回る大学も多い

全国平均は58.8%です。

ランキングを見ると、全国平均を下回る大学もかなりあります。

ただし、

平均を下回っている=行ってはいけない大学

と考えるのも違います。

大学ごとに、

入学者の学力層。

学生数。

進級制度。

教育方針。

国家試験対策。

研究への力の入れ方。

などが異なります。

また今回のランキングは、2019年度入学者という一つの学年を追跡した数字です。

翌年度は順位が変わる可能性があります。

大学選びでは複数年度を見ることが重要です。

20%台・10%台の大学も存在する

今回のランキングで特に衝撃的なのは下位です。

第一薬科大学25.2%。

日本薬科大学21.6%。

姫路獨協大学20.0%。

千葉科学大学14.8%。

となっています。

たとえば14.8%という数字は、

入学した学生のうち約15%しか6年間で国家試験合格まで到達しなかった

という意味です。

これは非常に大きな差です。

全国1位の東北大学は100%。

最下位は14.8%。

同じ「6年制薬学部」でも、数字にはこれだけ差があります。

高校生にこの事実を知ってほしいと思います。

ただしランキング下位=教育が悪いと断定してはいけない

ここは絶対に注意してください。

今回の数字だけを使って、

「この大学の教育は悪い」

と断定することはできません。

ストレート国家試験合格率には多くの要因が関係します。

そもそもの入試難易度。

入学時の基礎学力。

本人の学習量。

留年基準。

休学。

退学。

国家試験受験までの方針。

大学の教育。

さまざまです。

特に私立薬学部は入試難易度の幅がかなり広いです。

入学段階の学力差が、その後の進級や国家試験へ影響している可能性もあります。

したがって、

ストレート合格率=大学教育力ランキング

ではありません。

進級が厳しい大学=悪い大学でもない

さらに注意したいのが、

進級率が低い大学は学生を落としている悪い大学

という考え方です。

これも単純ではありません。

薬剤師になるためには、大学卒業後に国家試験へ合格するだけではなく、医療従事者として必要な知識や技能を身につける必要があります。

必要な水準に達していない学生を進級させないという判断そのものが、必ずしも悪いとは限りません。

逆に、ストレート卒業率だけを高くすることを目的にして、十分な学力が身についていないまま進級させればよいという話でもありません。

重要なのは、

入学後にどのような支援があるのか。

進級基準はどうなっているのか。

留年した学生へのサポートはあるのか。

国家試験へ向けてどんな教育が行われているのか。

まで確認することです。

薬学部選びで見るべき数字は4つ

僕が高校生におすすめしているのは、一つの数字だけで大学を判断しないことです。

最低でも、次の4つを確認してください。

① 5年次進級率

入学した学生が、実務実習を行う5年次までどれくらい進級できているか。

薬学部では、1~4年次の間に留年する学生もいます。

ここを見ることで、前半4年間の進級状況が分かります。

② ストレート卒業率

入学した学生のうち、6年間で卒業できた割合です。

薬学部は6年制ですが、

入学=6年後に自動的に卒業

ではありません。

ここは絶対に知っておいてください。

③ 新卒国家試験合格率

実際に国家試験を受けた新卒者のうち、何%が合格したのか。

大学の国家試験対策や、卒業時点での学生の学力を見る一つのデータになります。

④ ストレート国家試験合格率

今回紹介した数字です。

入学から6年間で、

進級。

実務実習。

卒業。

国家試験。

まで全部クリアできた学生の割合です。

高校生が、

「この大学へ入って薬剤師になりたい」

と考えるなら、かなり重要な数字だと思います。

なぜ薬学部は留年が起こりやすいの?

ここで、

「そもそもなんで薬学部ってこんなに留年するの?」

と思う高校生もいるでしょう。

薬学部では学ぶ範囲が非常に広いです。

化学。

生物。

物理。

薬理学。

薬剤学。

衛生薬学。

病態。

薬物治療。

法規。

実務。

など、多くの専門科目があります。

さらに、4年次には薬学共用試験があります。

CBT。

OSCE。

を通過し、その後5年次に病院・薬局での実務実習へ進みます。

そして6年次には卒業試験や薬剤師国家試験があります。

高校までとは違い、

一夜漬けだけでは対応しにくい

勉強量になります。

推薦合格者も入学後は同じ授業を受ける

総合型選抜や学校推薦型選抜で薬学部へ進学する高校生にも、ぜひこのランキングを見てほしいです。

推薦で早く合格したからといって、

入学後の薬学部が楽になる

わけではありません。

一般選抜で入学した学生も。

推薦で入学した学生も。

基本的には同じ大学で同じ授業を受けます。

化学。

生物。

物理。

数学。

などの基礎学力が不足したまま大学へ進学すると、1年次から苦労する可能性があります。

特に推薦で11月、12月に進路が決まった人は、

「受験終わった!」

と3月まで何もしないのはおすすめしません。

大学入学までの期間を使って、高校化学や生物などを復習しておきましょう。

高校化学は薬学部入学後もかなり重要

薬学部を目指す高校生には、化学を特に大切にしてほしいです。

大学へ入ると、

有機化学。

分析化学。

物理化学。

生化学。

薬品化学。

など、高校化学につながる科目を学びます。

高校化学の、

モル。

濃度。

酸・塩基。

酸化還元。

化学平衡。

有機化学。

などが全く理解できていない状態で大学へ入ると、かなり苦労します。

「入試で化学を使わない方式だから、化学はやらなくていい」

ではありません。

入試を突破するために不要でも、

薬学部へ入ってから必要

ということがあります。

薬学部は「入ること」だけを考えないでほしい

大学受験をしていると、

合格すること

だけに目が向きます。

これは当然です。

高校3年生にとって、まず大学へ合格しなければ何も始まりません。

でも薬学部の場合は、その先が長いです。

6年間あります。

大学へ合格する。

1年生。

2年生。

3年生。

4年生。

共用試験。

5年生。

実務実習。

6年生。

卒業。

薬剤師国家試験。

ここまで進んで、ようやく薬剤師免許取得につながります。

だから大学選びでは、

受かりやすい大学

だけを見るのではなく、

6年間頑張り続けられる大学

を考えてください。

偏差値が低いからお得とは限らない

薬学部選びで、

「偏差値の割に国家試験合格率が高い大学を選びたい」

という考え方は非常に合理的だと思います。

一方で、

「偏差値が低いから入りやすいし、どこでもいい」

と考えるのはおすすめしません。

入試難易度が低い大学ほど、大学入学後の学習についていくために本人の努力が必要になる場合があります。

高校までに学習習慣がほとんどない。

化学が全くできない。

英語も苦手。

数学の基礎も曖昧。

その状態で薬学部へ入って、

「大学に入ったら頑張ります」

というのは簡単ではありません。

薬学部では入学直後から専門科目につながる勉強が始まります。

受験勉強は、

大学へ入るため

だけではなく、

大学へ入ってから勉強するための準備

でもあります。

国公立がランキング上位に多い理由をどう考える?

今回のランキング上位を見ると、国立大学がかなり多いです。

1位東北大学。

2位千葉大学。

3位金沢大学。

4位京都大学。

5位富山大学。

7位九州大学。

8位広島大学。

9位長崎大学。

11位北海道大学。

上位には国立大学が目立ちます。

ただし、

国立大学の教育がすべて私立より優れているから

と結論づけることはできません。

国公立薬学部の入試自体がかなり難しいです。

共通テストで多くの科目が必要。

二次試験も必要。

数学Ⅲを課す大学もある。

入学時点でかなり高い学力を持つ学生が選抜されています。

その影響は無視できません。

また、1学年の6年制人数が少ない国立大学もあります。

一人、二人の違いで割合が大きく動くことがあります。

私立大学は学生数が多いところも多い

反対に私立大学では、薬学科の定員が200人、300人、400人規模の大学もあります。

たとえば東京薬科大学の今回の対象者は400人を超えています。

この規模で、

全員が6年間一度も留年せず卒業し、国家試験まで合格する

ことは簡単ではありません。

単純なパーセンテージだけで、

20人規模の大学

と

400人規模の大学

を同じように比較しないほうがいいでしょう。

ランキングは、

大学を調べ始めるきっかけ

として使ってください。

1年だけではなく複数年度を見る

今回の記事では、最新調査で最後まで追跡できる2019年度入学者をランキング化しました。

しかし、本当に志望大学を調べるなら、

1年だけで決めない

ことをおすすめします。

たとえば、

今年80%。

前年60%。

その前70%。

なら、毎年ある程度変動しています。

一方、

毎年75~80%前後

で安定している大学なら、また見方が変わります。

文部科学省も、大学別の標準修業年限での国家試験合格率について、複数年度を使った3か年平均の資料を公表しています。

大学選びでは、一年度のランキング順位だけではなく、複数年度で安定しているかも見てください。

ランキングが高い大学なら安心?

では、

ストレート国家試験合格率が高い大学へ行けば安心なのか。

答えは、

いいえ

です。

どの大学へ行っても勉強は必要です。

東北大学の数字が100%だったから、

「東北大学に入れば勉強しなくても100%受かる」

ではありません。

むしろ、東北大学へ合格するまでにも高い学力が必要ですし、入学後も専門的な薬学を学び続ける必要があります。

北里大学が私立1位だから、

「北里に入れば84%の確率で勝手に薬剤師になれる」

という意味でもありません。

過去の学生集団の結果です。

あなた自身の未来の確率ではありません。

薬学部選びで本当に見てほしいこと

ストレート国家試験合格率はかなり重要です。

でも、それだけで大学を決めないでください。

最低でも、

偏差値。

入試科目。

学費。

通学時間。

国家試験合格率。

5年次進級率。

ストレート卒業率。

ストレート国家試験合格率。

研究内容。

実習環境。

就職。

を総合的に見てほしいです。

たとえば、ストレート合格率が5ポイント高くても、毎日往復4時間かかる大学ならどうでしょうか。

6年間で考えるとかなり大きな負担です。

一方、学費は少し高くても、自宅から通えて自分が学びたい研究室がある大学なら、そのほうが合っている場合もあります。

大学選びには、

全員に共通する正解

はありません。

それでもストレート合格率は絶対に確認してほしい

いろいろ注意点を説明しましたが、それでも僕は、

薬学部志望ならストレート国家試験合格率を一度は確認してほしい

と思っています。

なぜなら、

高校生が想像している薬学部

と、

実際の6年間

にはギャップがあるからです。

高校生のときは、

大学へ合格。

6年間通う。

国家試験を受ける。

薬剤師になる。

という一本道を想像します。

でも実際には、その途中で留年する学生もいます。

退学する学生もいます。

国家試験で不合格になる学生もいます。

だから、

合格できる大学

だけではなく、

入学した後まで含めて大学を調べる

という考え方を持ってほしいです。

オープンキャンパスで聞いてほしい質問

薬学部のオープンキャンパスへ行く高校生は、ぜひ大学の先生や職員に質問してみてください。

「薬剤師国家試験合格率は何%ですか?」

だけではありません。

「入学した学生のうち、6年間で卒業する割合はどれくらいですか?」

「留年する学生は、何年次で多いですか?」

「留年した学生へのサポートはありますか?」

「CBTやOSCEへ向けて、どのようなサポートがありますか?」

「国家試験対策はいつ頃から始まりますか?」

こうした質問をしてみてください。

大学のパンフレットを読むだけでは分からない情報が見えてくると思います。

国家試験ランキングだけで志望校を決めない

今回75大学・学部のランキングをすべて掲載しました。

すると、

「じゃあランキングが一番高いところから受ければいい」

と思う人もいるかもしれません。

それは違います。

今回1位の東北大学は、そもそも入試難易度が非常に高い大学です。

高いストレート合格率だけを理由に志望しても、入試を突破できなければ進学できません。

また、大学で何を研究したいのか。

将来どんな薬剤師になりたいのか。

学費はいくらか。

自宅から通えるのか。

こうした条件も重要です。

ランキングは、

大学選びの答え

ではなく、

大学選びの材料

です。

まとめ|国家試験「90%」だけで薬学部を選ばないで

今回は、全国の薬学部について、ストレート薬剤師国家試験合格率ランキングを紹介しました。

文部科学省の最新調査では、2019年度に全国の6年制薬学課程へ入学した学生は10,894人。

そのうち標準修業年限内で卒業した学生は7,374人。

ストレート卒業率は67.7%です。

さらに、国家試験まで合格した学生は6,402人。

ストレート国家試験合格率は58.8%でした。

一方、第110回薬剤師国家試験そのものの新卒合格率は85.0%です。

85.0%。

58.8%。

同じ「薬剤師国家試験」に関係する数字でも、これだけ違います。

だから薬学部を調べるときに、

「国家試験合格率90%だから安心」

で終わらないでください。

その90%の分母は誰なのか。

入学者は何人なのか。

6年間で何人卒業したのか。

入学した学生のうち何人がストレートで国家試験へ合格したのか。

ここまで確認してください。

今回のランキングでは、

東北大学100.0%。

千葉大学96.0%。

金沢大学94.4%。

京都大学93.3%。

富山大学91.5%。

という結果になりました。

私立では、

北里大学84.2%。

福岡大学80.5%。

慶應義塾大学77.5%。

京都薬科大学75.6%。

星薬科大学73.8%。

などが上位に入っています。

一方、全国平均は58.8%。

大学によっては30%台、20%台、10%台という結果もあります。

同じ6年制薬学部でも、これだけ違います。

ただし、このランキングだけで大学の良し悪しを決めるものではありません。

入学者の学力。

人数。

進級制度。

本人の努力。

大学の教育。

さまざまな条件が関係しています。

そして今回の結果は、2019年度入学者という一つの学年の結果です。

それでも、

薬学部へ入ったら全員が6年後に薬剤師になれるわけではない

ということは、ぜひ高校生のうちに知っておいてください。

大学受験は、合格がゴールではありません。

薬学部の場合は特に、

入学した後の6年間

まで考えて大学を選ぶことが大切です。

偏差値だけでもない。

国家試験新卒合格率だけでもない。

学費だけでもない。

自分がその大学で6年間学び続け、最終的に薬剤師になるところまでイメージして志望校を決めてください。

それが、薬学部選びで後悔しないために非常に大切だと思います。

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薬学部受験専門塾 PharmAssist(ファーマシスト)
代表 寺沼香太朗

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この記事を書いた人

寺沼 香太朗のアバター 寺沼 香太朗 薬学部受験専門塾PharmAssist代表

薬学部受験専門塾 PharmAssist (ファーマシスト)代表の寺沼香太朗です。
薬学部受験の主要科目である、英語・数学ⅠAⅡB III C・化学・生物・面接・小論文の指導を行っております。
薬学部に特待合格した指導力の高さと、薬学部に特化した受験ノウハウ、教育コーチングを活かした学習マネジメントが指導の武器となっており、薬学部を目指す全ての高校生をアシストすることを信念に授業を行っております。

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