【2027年度入試】星薬科大学を徹底解説!偏差値・倍率・合格最低点・学費・国家試験合格率と受験対策

「星薬科大学って、どれくらい難しいの?」
「一般選抜のA方式・B方式・S方式は、何が違う?」
「薬剤師国家試験の合格率は高いけれど、6年間で卒業できる人はどれくらいいるの?」
「星薬科大学を第一志望にするなら、英語・数学・化学をどこまで勉強すればいい?」
今回は、そんな疑問を持っている高校生や保護者の方に向けて、星薬科大学を徹底解説します。
こんにちは。薬学部受験専門塾PharmAssist代表の寺沼です。
星薬科大学は、東京にある薬学系の私立大学です。
薬剤師を目指す6年制の薬学科だけでなく、医薬品の研究・開発などに関わる人材を育てる4年制の創薬科学科も設置されています。
薬学部を目指している高校生の中には、「東京薬科大学、明治薬科大学、昭和薬科大学、星薬科大学の違いが分からない」という人も多いと思います。
大学名や偏差値だけを見て志望校を決めてしまうと、入学後に「思っていた学びと違った」と感じるかもしれません。
特に星薬科大学は、同じ薬学部の中でも、6年制と4年制で目指す進路が異なります。
薬剤師になりたいのか、創薬研究を中心に学びたいのかによって、まず選ぶべき学科が違うんです。
この記事では、大学の基本情報から学費、国家試験、卒業後の進路、2027年度入試の仕組み、2026年度の合格最低点、そして具体的な勉強方法まで、一つずつ確認していきます。
なお、入試日程・募集人数・試験科目は2027年度入試の情報、倍率・合格最低点は2026年度入試の実績です。
数字の年度を混同しないように注意してください。
星薬科大学ってどんな大学?
星薬科大学は、東京都品川区荏原にある薬学系の大学です。
所在地は東京都品川区荏原2丁目4番41号。
最寄り駅の一つである東急池上線「戸越銀座駅」からは徒歩約8分、
都営浅草線「戸越駅」からは徒歩約10分。
JR五反田駅から東急池上線へ乗り換えて通うこともでき、都内だけでなく、神奈川方面からの通学も検討しやすい立地です。
ただし、「東京の大学だから通いやすそう」と思い込まず、実際の通学時間を調べてほしいです。
薬学部では実験や実習もあるため、毎日の移動時間は大学生活に大きく関わります。
入学前に一度、平日の授業開始時刻を想定して大学まで行ってみると、通学のイメージをつかみやすいと思います。
参考:星薬科大学「アクセス」 https://www.hoshi.ac.jp/gaiyou/map/
星薬科大学には6年制と4年制がある
星薬科大学を調べるとき、最初に確認してほしいのが学科の違いです。
薬学部には「薬学科」と「創薬科学科」があります。
名前だけを見ると、どちらも薬について勉強する学科に見えますよね。実際、どちらでも薬学に関わる知識を学びますが、教育の目的と卒業後に想定する進路が異なります。
薬学科は薬剤師を目指す6年制
薬学科は6年制で、入学定員は260名です。
薬の作用や体内での動き、病気の仕組み、患者さんに対する薬物治療などを学びます。
学内での講義や実験だけでなく、4年次には薬学共用試験、5年次には病院・薬局での実務実習があります。
薬学共用試験では、知識を確認するCBTと、技能・態度を確認するOSCEに取り組みます。
その後、実務実習を経て、6年次には卒業と薬剤師国家試験を目指します。
将来、病院や薬局で薬剤師として働きたい人は、こちらの薬学科を選ぶことになります。
創薬科学科は研究・開発などを学ぶ4年制
創薬科学科は4年制で、入学定員は20名です。
医薬品だけでなく、食品や化粧品なども含めた生命科学の分野に関心がある人に向けた学科です。
創薬科学科を卒業しただけでは、薬剤師国家試験の受験資格は得られません。
「薬学部に入れば、どの学科でも薬剤師になれる」というわけではないので、ここは絶対に間違えないでください。
一方、研究職や開発職に関心があり、大学院進学も含めて考えている人にとっては、創薬科学科も検討する価値があります。
星薬科大学の進路案内でも、創薬科学科から大学院修士課程へ進み、製薬企業や化学・化粧品メーカーなどの研究・開発分野を目指す進路が紹介されています。
参考:星薬科大学「学びの特色」「薬学部Q&A」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/learning/ https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/gakubufaq/
星薬科大学の偏差値はどれくらい?
星薬科大学の難易度を考えるとき、まず気になるのが偏差値ですよね。
河合塾Kei-Netが公表している2027年度入試のボーダーラインでは、
星薬科大学の一般選抜は偏差値52.5〜55.0、共通テスト得点率は77〜79%となっています。
薬学科のB方式は偏差値52.5、共通テスト利用のA方式はボーダー得点率79%です。
ただし、ここでいう偏差値は「大学全体の教育水準」ではなく、特定の入試方式について、模試データなどから設定された合格可能性の目安です。
方式によって使う科目も配点も違うため、「偏差値52.5だから、どの方式でも同じ難易度」という意味ではありません。
また、模試によって偏差値の出方は変わります。
自分の模試の偏差値を見る場合は、同じ模試の判定資料を使って比較することが大切です。
星薬科大学の2027年度入試は5種類
ここからが受験生にとって特に重要な部分です。
星薬科大学の2027年度入試には、大きく分けて次の5種類があります。
- 学校推薦型選抜A:専願
- 学校推薦型選抜B:併願可
- 一般選抜A方式:大学入学共通テスト利用
- 一般選抜B方式:大学独自の学力試験
- 一般選抜S方式:共通テストと大学独自の化学試験を併用
同じ大学を受験する場合でも、方式によって試験日、配点、準備すべきことが違います。
どの方式が自分の得意科目と合っているかを考えて、受験計画を立てましょう。
参考:星薬科大学「2027年度入学試験概要」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/
学校推薦型選抜Aは専願・薬学科80名募集
学校推薦型選抜Aは、星薬科大学を第一志望として、合格した場合は必ず入学する意思がある人を対象とした専願の方式です。
2027年度の薬学科募集人員は80名。創薬科学科では、この方式の募集はありません。
試験日は2026年11月29日です。
選抜には、調査書・面接と、数学・化学・英語の適性能力判定が使われます。
配点は、調査書・面接が合計60点。数学80点、化学80点、英語80点で、合計300点満点です。
つまり推薦とはいえ、学力に関わる部分が240点あります。
「推薦だから面接さえできれば大丈夫」と考えるのは危険です。
数学・化学・英語の3科目を、一般選抜に向けた勉強と並行して準備する必要があります。
また、2027年度の出願資格では、高校卒業見込みの人に加え、2026年3月卒業者も対象となっています。学校長の推薦が必要です。
出願の際には、必ず募集要項の資格・書類・期限を確認してください。
学校推薦型選抜Bは他大学と併願できる
学校推薦型選抜Bも、試験日は2026年11月29日です。
薬学科の募集人員は20名、創薬科学科は4名です。
選抜方法と300点満点の配点構成は、学校推薦型選抜Aと同様ですが、大きな違いは他大学との併願が認められていることです。
たとえば、星薬科大学を受験しながら、別の私立薬学部の推薦や一般選抜を受ける計画を立てることができます。
ただし、学校推薦型選抜Bも学校長の推薦が必要です。「併願できる=誰でも自由に出願できる」という意味ではありません。
高校の推薦手続きもあるので、出願期間の直前ではなく、早めに進路指導の先生へ確認しておきましょう。
2026年度の推薦倍率と合格最低点
それでは、実際の難易度を見てみましょう。
2026年度の薬学科では、学校推薦型選抜Aの受験者数が324名、合格者数が80名で、競争率は4.1倍でした。
合格者最低点は、300点満点中174点です。
一方、学校推薦型選抜Bは受験者256名、合格者72名で、競争率は3.6倍。合格者最低点は300点満点中201点でした。
ここで注目してほしいのが、合格者最低点の差です。
Aは174点、Bは201点。
どちらも同じ300点満点ですが、2026年度は27点の差がありました。
ただし、だからといって「Aなら低い点数で必ず合格できる」と考えてはいけません。受験者集団も募集の仕組みも異なり、合格最低点は毎年変わります。
専願で入学する意思があるかどうかも含め、制度の違いを理解して方式を選んでください。
一般選抜A方式は共通テスト利用
一般選抜A方式は、大学入学共通テストの成績を使う入試です。
2027年度の募集人員は、薬学科10名、創薬科学科4名。
星薬科大学独自の学力試験はありません。
薬学科で使うのは数学、理科、英語の3教科で、600点満点です。
数学は「数学Ⅰ・数学A」と「数学Ⅱ・数学B・数学C」で200点。
英語はリーディング100点とリスニング100点の合計200点。
理科は原則として「化学」を200点に換算します。
なお、薬学科では化学に加えて物理または生物も受験し、その点数が化学より高かった場合に、化学と高得点科目の合計を理科の得点として扱う優遇措置があります。
化学を受験しなくてよいという意味ではないため、注意してください。
創薬科学科では、理科の科目の扱いが薬学科と異なります。4年制を受験する場合は、必ず創薬科学科の要項を確認しましょう。
2026年度の薬学科A方式は、受験者921名に対して合格者212名。競争率は4.3倍、合格者最低点は600点満点中469点でした。
469点を600点で割ると約78.2%です。
2027年度の河合塾ボーダー得点率79%とも近い水準ですが、これはあくまで別々の指標です。過去の最低点や予想ボーダーを「この点数を取れば合格確定」と考えないようにしましょう。
参考:星薬科大学「入学試験概要」「2026年度入学試験結果」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/ https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/kekka/
一般選抜B方式は数学・化学・英語の3科目
星薬科大学を一般選抜で受験する人に、特に確認してほしいのがB方式です。
2027年度の薬学科募集人員は120名。一般選抜の中では募集人員が最も多い方式です。
試験日は2027年2月2日。
数学100点、化学100点、英語100点の合計300点満点です。
3科目ともマークシート方式で実施されます。
2026年度の薬学科B方式は、受験者1296名に対して合格者437名。競争率は3.0倍でした。
合格者最低点は300点満点中205点、得点率にすると約68.3%です。
この結果を見ると、B方式では3科目をバランスよく得点できることが大切だと分かります。
たとえば、英語で80点取れても、数学と化学がそれぞれ40点なら合計160点です。
2026年度の最低点には届きません。
一方、3科目とも70点なら合計210点になります。
もちろん、2027年度の合格最低点はまだ分かりませんし、毎年の問題難度によっても必要な点数は変わります。
受験勉強では、過去問で特定の1年だけ合格最低点を超えることを最終目標にせず、複数年度で安定して得点できる状態を目指したいです。
B方式では数学Ⅲが出題範囲に入らない
数学が苦手な人にとって、ここは大切なポイントです。
2027年度B方式の数学の出題範囲は、数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学A、数学Bの数列、数学Cのベクトルです。
数学Ⅲは指定されていません。
したがって、星薬科大学のB方式だけを見れば、数学Ⅲを入試対策の中心に据える必要はありません。
ただし、併願する大学が数学Ⅲを課す場合は別です。
志望校を複数考えている人は、星薬科大学だけでなく、受験予定のすべての大学の試験範囲を並べて確認してください。
薬学部受験では、大学によって数学の出題範囲が違います。
必要のない単元に時間をかけすぎる一方で、実際に出題される数学Ⅱの微分・積分や数列、ベクトルの対策が終わっていない、という状態は避けたいです。
一般選抜S方式は化学の配点が400点
化学が得意な人は、S方式も確認してみてください。
S方式は、共通テストと星薬科大学独自の化学試験を組み合わせる方式です。
2027年度の薬学科募集人員は30名。独自の化学試験日は2027年2月3日です。
配点は、共通テストの数学200点、共通テストの英語リーディング200点、大学独自の化学400点で、合計800点満点です。
800点のうち、化学だけで400点。
つまり、化学が全体の半分を占めます。
B方式は数学・化学・英語が各100点ですが、S方式は化学の得点が結果に大きく影響します。
ただし、「化学が得意ならS方式で簡単に合格できる」とは言えません。
2026年度の薬学科S方式は、受験者380名、合格者117名で、競争率は3.2倍。合格者最低点は800点満点中533点でした。
さらに、S方式では数学と英語に共通テストの点数を使います。
化学が得意でも、共通テスト数学が極端に低い場合には、合計点が伸びにくくなります。
S方式を検討するなら、「化学が得意か」だけでなく、「共通テスト数学と英語でどれだけ点数を確保できるか」も確認してください。
参考:星薬科大学「2027年度入学試験概要」「2026年度入学試験結果」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/ https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/kekka/
A・B・S方式は併願できる?
2027年度の星薬科大学では、一般選抜A方式・B方式・S方式をすべて併願できます。
つまり、共通テスト利用のA方式に出願し、2月2日にB方式、2月3日にS方式を受験する計画も立てられます。
ただし、出願期間と試験日がそれぞれ違う点には注意が必要です。
A方式とS方式のWEB出願登録期間は2027年1月3日から1月15日17時まで。
B方式は2027年1月3日から1月18日17時までです。
「共通テストの結果が出てからA方式へ出願しよう」と考えても、出願期間に間に合わない場合があります。
一般選抜の受験計画は、年明けになってから考えるのではなく、12月までにある程度決めておきましょう。
また、学校推薦型選抜で不合格となった場合も、一般選抜へ改めて出願することができます。
推薦で不合格になったときに備え、最初から一般選抜の勉強を止めないことが大切です。
参考:星薬科大学「入学試験概要」「入試Q&A」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/ https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/nyushifaq/
星薬科大学の6年間の学費はいくら?
大学選びでは、入試難易度と同じくらい学費も大切です。
星薬科大学の公式学費表では、6年制薬学科の学費は6年間合計で1198万3850円です。
初年度の学費は233万3850円。
2年次以降は、年間193万円です。
さらに、大学が代理徴収する自治会費や父母会費などの諸会費が、6年間で合計16万8000円あります。
学費と諸会費を合計すると、6年間で約1215万円です。
これは、6年間留年せずに在籍し、現在案内されている費用が変わらないと仮定した金額です。
自宅から通えない場合には、家賃や食費などの生活費も必要になります。
一方、4年制創薬科学科の学費は4年間で692万2650円。諸会費を含めると約705万円です。
ただし、4年制を卒業後に大学院へ進む場合は、その分の学費と生活費が追加で必要になります。
「4年制のほうが学費が安いから」という理由だけで学科を選ばないようにしましょう。
薬剤師になりたいのか、研究・開発を中心に学びたいのか。まず将来の希望から学科を決め、そのうえで費用を確認してください。
参考:星薬科大学「学費・奨学金」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/gakuhi/
星薬科大学には入試成績による授業料免除制度がある
学費を考えるときは、特待生制度も確認しておきたいところです。
星薬科大学では、2027年度入試の一部の方式で、成績上位合格者を対象に初年度授業料を全額免除する制度が案内されています。
薬学科の場合、免除される初年度授業料は130万円です。
対象となる人数は、学校推薦型選抜Bが上位5名、一般選抜A方式が上位10名、B方式が上位30名、S方式が上位10名です。
ここで重要なのは、免除されるのが「初年度授業料」である点です。
入学金や施設設備費まで含めた初年度納付金が、すべて無料になるわけではありません。
また、入試方式ごとに対象者が決まるため、制度の詳細は募集要項で確認してください。
星薬科大学を目指している人は、単に合格最低点を超えるだけでなく、得意科目を伸ばして高得点を目指す理由の一つにもなると思います。
参考:星薬科大学「2027年度入学試験概要」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/
星薬科大学の薬剤師国家試験合格率
薬学部選びで、多くの人が気にするのが薬剤師国家試験の合格率です。
星薬科大学が公表している第111回薬剤師国家試験、2026年実施分の結果では、6年制課程の新卒受験者229名のうち208名が合格しています。
新卒合格率は90.83%です。
同じ資料に掲載されている私立大学の6年制新卒合格率は85.86%、国公立を含む全大学の6年制新卒合格率は86.25%でした。
この年の星薬科大学の新卒合格率は、これらの集計値を上回っています。
ただし、国家試験合格率は、大学を比較する際に数字の意味を正しく理解することが大切です。
「新卒合格率90.83%」というのは、入学した学生の90.83%が6年間で薬剤師になった、という意味ではありません。
分母は、その年に新卒として国家試験を受験した229名です。
入学した学生が何人いて、そのうち何人が6年間で卒業したかは、別の数字で確認する必要があります。
参考:星薬科大学「薬剤師国家試験」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/kokkashiken/
新卒合格率とストレート合格率は違う
ここは、僕が薬学部を比較するときに必ず伝えている部分です。
薬剤師国家試験の新卒合格率が高い大学でも、
その数字だけでは入学後の進級状況は分かりません。
たとえば、入学した時点では300名いた学年が、6年後に250名卒業したとします。
さらに、そのうち230名が新卒で国家試験を受験し、
210名が合格した場合、新卒国家試験合格率は210名÷230名で約91.3%です。
一方、入学者300名を基準にすると、
6年間で国家試験に合格した人数の割合は210名÷300名で70%になります。
同じ大学でも、何を分母にするかによって数字の意味は大きく変わります。
だから僕は、「国家試験合格率が高いか」だけでなく、
「入学した学生が6年間で卒業できているか」も確認してほしいと思っています。
星薬科大学のストレート卒業率は?
文部科学省の「薬学部における修学状況等 2025年度調査結果」では、大学別に進級・卒業・国家試験の状況が公表されています。
この調査に掲載された星薬科大学の2019年度入学者は301名で、標準修業年限内の卒業者数は252名、卒業率は83.7%でした。
また、同じ入学者集団を基準とした国家試験合格者数は222名、割合は73.8%と示されています。
ストレート合格率73.8%は、他私立大学と比べてとても高い数値を示しています。
学生の学力、大学側のサポート体制、講義のレベルの高さが伺えますね。
星薬科大学ではどんなことを学べる?
星薬科大学の魅力を考える際に、国家試験の数字だけで大学を判断するのはもったいないと思います。
薬学部での6年間は、国家試験対策だけをする時間ではありません。
基礎科学から臨床に関わる知識を学び、実験や研究に取り組み、病院・薬局で実務実習を経験します。
星薬科大学の薬学科では、臨床と研究の両方の視野を持つ薬剤師の育成を掲げています。
一方、創薬科学科では、医薬品、食品、化粧品などを含むライフサイエンスの分野で活躍する人材の育成を目指しています。
ここで考えてほしいのが、「薬剤師になるための勉強」と「薬を研究するための勉強」は、重なる部分がありながらも同じではない、ということです。
薬の作用や副作用を理解するためには、化学や生物の知識が欠かせません。
患者さんへの薬物治療を考えるためには、病気の仕組みや薬の使い方も学ぶ必要があります。
研究に進むのであれば、実験手法やデータの扱い方を身につけ、まだ分かっていないことを明らかにする力が求められます。
自分が大学で何を深く学びたいのか、オープンキャンパスや大学の研究室紹介も使って考えてみてください。
参考:星薬科大学「学びの特色」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/learning/
研究室を調べると星薬科大学の特徴が見えてくる
「星薬科大学へ行きたい理由が、まだうまく言葉にできない」
そんな人には、研究室の紹介ページを見ることをおすすめします。
星薬科大学には、薬理学、薬物治療学、医療薬学、微生物学、生化学、衛生化学、毒性学、薬品製造化学など、多様な研究分野があります。
たとえば薬理学では、慢性疼痛やがんなどの難治性疾患の仕組みを調べ、
新しい治療薬の開発につなげる研究が紹介されています。
エピゲノム創薬やタンパク質分解創薬など、先端的な研究に取り組む研究室もあります。
「薬剤師になりたい」という気持ちに加え、
「がんの薬物治療に関心がある」「新しい医薬品の開発に関わりたい」
といった興味があるなら、研究室紹介を読むと大学での学びを具体的にイメージしやすくなります。
ただし、特定の研究室への配属や希望する研究への参加が、入学時点で保証されるわけではありません。
研究テーマは変わることもあるので、志望理由書や面接で取り上げる場合は、大学の最新情報を確認してください。
参考:星薬科大学「研究室紹介」 https://www.hoshi.ac.jp/laboratory/
星薬科大学の卒業後の進路
薬学部卒業後の進路というと、「薬局の薬剤師」というイメージが強いかもしれません。
もちろん、薬局は大切な進路の一つです。
しかし、星薬科大学の進路案内では、病院、調剤薬局、ドラッグストアに加えて、製薬企業、臨床開発に関わる企業、行政機関なども紹介されています。
大学が公表している2024年度の学科別就職率では、
薬学科の卒業者254名のうち就職希望者は248名、就職者は247名で、就職率は99.6%でした。
ただし、この就職率の分母は「就職希望者」です。卒業者全員のうち99.6%が就職した、という意味ではありません。
進学者などは別に扱われています。
また、就職率が高くても、自分が希望する職種に必ず就けるとは限りません。
病院で働きたい人、研究職を目指したい人、製薬企業に関心がある人では、大学生活で力を入れることも変わります。
大学名だけで就職先が決まるわけではないため、研究経験、実習、資格取得、コミュニケーション力なども含めて進路を考えましょう。
参考:星薬科大学「薬学部Q&A」「就職率(2022~2024年度)」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/gakubufaq/
https://www.hoshi.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2025/09/2024_syusyokuritsu.pdf
星薬科大学に合格するための勉強法
ここからは、受験対策の話をしていきます。
星薬科大学を第一志望にしている人が、最初にやってほしいのは
「受ける方式を決めること」です。
推薦A・Bを受けるのか。
B方式を中心に一般選抜を受けるのか。
共通テスト利用のA方式も出願するのか。
化学の配点が高いS方式を受けるのか。
これによって、必要な勉強は変わります。
特に、B方式だけを考えている人と、A方式・S方式も考えている人では、共通テスト対策の比重が異なります。
受験科目を確認しないまま参考書を買い集めるのではなく、まず方式別の試験範囲と配点を整理しましょう。
そのうえで、自分の現在の成績と過去問の得点を確認し、足りない部分を埋めていきます。
英語対策|単語・文法・英文解釈を先に固める
星薬科大学を目指す英語の勉強では、最初から難しい長文ばかり読まないことが大切です。
長文が読めない原因が英単語なのか、英文法なのか、それとも英文構造を正確に取れていないことなのかを確認してください。
単語帳は、まず学校で配布されている『ターゲット1900』などを使い切りましょう。
星薬科大学を目指す場合は、
基本単語を固めたうえで『医歯薬系の英単語』も追加して、医療・薬学分野に関わる語彙に触れておくとよいでしょう。
ただし、専門単語帳を先に進めても、基本的な動詞や形容詞が分からなければ長文は読めません。
優先順位は、基本単語の定着が先です。
文法が弱い人は、東進の『レベル別英文法』を基礎から進めるか、
学校で使っている『Vintage』『Next Stage』などを使って、
苦手な単元を一つずつなくしていきましょう。
英文解釈では、『入門英文解釈の技術70』から『基礎英文解釈の技術100』へ進むルート、
または『英文解釈ポラリス1・2』を使うルートがあります。
大切なのは、英文を見て何となく意味を予想するのではなく、主語・動詞・修飾関係を確認しながら意味を取れるようにすることです。
長文は『英語長文ポラリス0』から始め、
『The Rules 1』『英語長文ポラリス1』『The Rules 2・3』『英語長文ポラリス2』
と、無理のない順番で進めてください。
長文を解いたら、正解・不正解だけで終わらせず、
「なぜこの選択肢が正しいのか」「本文のどの表現が根拠なのか」を確認しましょう。
星薬科大学のB方式はマークシート方式です。
答えを選ぶ練習だけでなく、根拠を持って選択肢を消していく練習も重要です。
なお、実際の出題内容は年度によって異なるため、最後は大学が公開している過去問を使い、設問形式と時間配分を必ず確認してください。
参考:星薬科大学「入学試験過去問題」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/exam/
数学対策|数学Ⅲではなく、出題範囲の完成度を高める
星薬科大学のB方式では、数学Ⅰ・Ⅱ・A、数学Bの数列、数学Cのベクトルが出題範囲です。
まずは、この範囲の基本事項を完成させましょう。
数学が苦手な人は、『やさしい高校数学』で理解を補いながら、
『入門問題精講』『基礎問題精講』へ進む方法があります。
学校で『青チャート』や『Focus Gold』を使っている人は、
教材を増やしすぎず、現在使っている教材の基本・標準問題を確実に解けるようにしましょう。
その後、必要に応じて『標準問題精講』で演習を重ねます。
星薬科大学の対策で特に避けたいのは、難問を解くことに時間をかけすぎて、基本的な問題で計算ミスを繰り返す状態です。
たとえば微分・積分なら、公式を覚えているだけでは不十分です。
増減表を正確に作れるか。
最大値・最小値を求められるか。
定積分を正しく計算できるか。
グラフや面積の問題へ応用できるか。
こうした内容を、一問ずつ確認してください。
数列やベクトルについても、基本公式を覚えた後は、
問題文を読んで「どの条件をどのように式へ変換するか」を練習する必要があります。
B方式は数学だけで100点あります。
英語と化学が得意だからといって数学を後回しにせず、まずは典型問題を安定して取れるようにしましょう。
化学対策|理論・無機・有機を偏りなく進める
星薬科大学のB方式では化学が100点、S方式では400点です。
特にS方式を考えている人にとって、化学は合計点を大きく左右する科目です。
ただし、化学が大切だからといって、最初から難しい問題集へ進む必要はありません。
まずは、理論化学・無機化学・有機化学の基本を理解することが大切です。
化学が苦手な人は、『宇宙一わかりやすい高校化学』で内容を理解しながら、
『リードLightノート』で対応する問題を解いていきましょう。
説明を読んで「分かった」と感じても、実際に計算問題や知識問題を解けなければ得点にはつながりません。
理論化学では、物質量、濃度、化学反応式、酸と塩基、酸化還元、化学平衡など、後の単元にも関わる内容を優先して理解しましょう。
無機化学では、物質の色や反応をただ暗記するだけでなく、反応式や性質と結びつけることが大切です。
有機化学では、官能基ごとの性質や反応を整理し、構造式を見て反応の流れを考えられるようにしてください。
基礎が固まった後は、学校で使用している『セミナー』などの問題集と
『化学重要問題集』を使って、標準問題の演習量を増やしていきます。
過去問を解き始めたら、理論・無機・有機のどこで失点しているかを記録しましょう。
「化学が苦手」という大きなくくりで考えるよりも、
「平衡計算で条件を整理できない」
「無機化学の反応を混同する」
「有機化学の構造決定で時間がかかる」
と、原因を細かく特定したほうが改善しやすいです。
S方式を目指す人は、化学の勉強に時間を使いながらも、共通テスト数学と英語の対策が不足しないようにしてください。
過去問は何年分解けばいい?
星薬科大学の公式サイトでは、2024年度・2025年度・2026年度の学校推薦型選抜、一般選抜B方式、S方式の過去問が公開されています。
最初の1年分は、現在地を確認するために使ってください。
このとき、点数だけでなく、
どの科目に時間がかかったか、
時間が足りなかった問題は何か、
知識不足で間違えたのか、
解き方が分からなかったのか、
計算ミスなのか、
選択肢を読み違えたのか
も記録するとよいです。
間違えた原因によって、次にやるべきことは変わります。
知識が足りないなら参考書に戻ります。
解法が分からないなら、似た標準問題を練習します。
時間が足りないなら、解く順番や問題ごとの時間配分を見直します。
そして、復習した後に別年度の問題を解き、同じ弱点が残っていないか確認しましょう。
過去問を1回解いて、合格最低点を超えたら終わりではありません。
同じ水準の得点を繰り返し取れることが、受験本番へ向けた準備になります。
参考:星薬科大学「入学試験過去問題」 https://www.hoshi.ac.jp/admission/nyushi/exam/
推薦を受ける人は面接対策だけで終わらない
学校推薦型選抜を考えている人は、志望理由書や面接の準備も必要になります。
ただし、星薬科大学の2027年度推薦入試では、
数学・化学・英語の適性能力判定が合計240点、調査書・面接が合計60点です。
面接の練習だけを続けて、3科目の勉強を止めてしまうのは避けましょう。
面接では、まず自分の言葉で、なぜ薬学部へ進みたいのか、なぜ薬剤師になりたいのか、
あるいは創薬を学びたいのか、なぜ星薬科大学を志望するのか
を説明できるようにしておきたいです。
さらに、大学でどのようなことを学びたいのか、
将来、学んだことをどのように生かしたいのかまで考えておきましょう。
特に「なぜ星薬科大学なのか」を考えるときは、
大学名の知名度や国家試験合格率だけではなく、実際の教育内容や研究分野に触れると、
志望理由が具体的になります。
「研究が盛んな大学だから」という表現だけでは、自分が何を学びたいのかが伝わりません。
たとえば、病院薬剤師を目指す人であれば、臨床教育や実務実習を通して何を身につけたいのか。
創薬研究に興味がある人であれば、どのような病気や医薬品の研究に関心があるのか。
そこまで考えてみてください。
高校1・2年生が今から準備するなら
まだ高校1年生・2年生で、星薬科大学を志望校の一つに考えている人もいると思います。
その場合、今すぐ難しい過去問を解く必要はありません。
まずは英語・数学・化学の基礎を、学校の進度に合わせて確実に固めていきましょう。
英語なら単語と文法。
数学なら、習った単元の典型問題。
化学なら、物質量などの基本計算と、それぞれの単元の理解。
この段階で分からない部分を残し続けると、高校3年生になってから過去問対策へ進む時間が不足しやすくなります。
また、星薬科大学だけでなく、ほかの大学も志望校として考えている場合は、出題範囲の違いを確認してください。
数学Ⅲが必要な大学を受ける可能性があるなら、星薬科大学のB方式で出題されないことを理由に、学校での数学Ⅲの学習を軽視しないほうがよいでしょう。
高校1・2年生のうちは、選択肢を狭めすぎない学習計画を立てることも大切です。
星薬科大学の併願校はどう決める?
星薬科大学を受験する人の中には、東京薬科大学、明治薬科大学、昭和薬科大学、武蔵野大学など、ほかの私立薬学部も検討している人がいると思います。
ただし、大学名や偏差値だけで併願校を決めるのはおすすめしません。
確認したいのは、試験科目、数学の出題範囲、化学の配点、試験日、通学時間、学費、入学後の進級・卒業状況です。
たとえば、星薬科大学B方式の数学は数学Ⅲを指定していませんが、併願校の試験範囲が同じとは限りません。
受験予定の大学を並べてみると、1校のためだけに追加の単元を勉強する必要があることもあります。
その場合は、第一志望対策にどれくらい影響するかを考えて、受験校を決めましょう。
また、入試日程が連続する場合は、移動や宿泊も含めた計画が必要です。
星薬科大学の2027年度一般選抜B方式は2月2日、S方式の大学独自試験は2月3日です。
星薬科大学の複数方式を受ける人はもちろん、前後の日程で別の大学を受ける人も、試験時間と移動時間を確認しておきましょう。
星薬科大学を志望する人に伝えたいこと
ここまで、星薬科大学の基本情報から、学費、国家試験、進級状況、入試方式、受験対策まで解説してきました。
星薬科大学を調べるときに大切なのは、偏差値や国家試験合格率など、一つの数字だけで大学を判断しないことです。
6年制の薬学科へ進めば、薬剤師を目指すための専門的な学びが始まります。
4年制の創薬科学科へ進めば、研究・開発などを見据えた学びが中心になります。
まずは、自分がどんな進路を目指しているのかを考えてください。
そして受験勉強では、志望校の名前に憧れるだけで終わらず、必要な科目と配点を確認して、毎日の勉強へ落とし込むことが大切です。
星薬科大学のB方式なら、数学・化学・英語の3科目をバランスよく伸ばすこと。
S方式も受けるなら、化学に重点を置きつつ、共通テスト数学と英語も準備すること。
推薦を受けるなら、面接対策と並行して3科目の学力を高めること。
どの方式を受ける場合でも、最終的には過去問を使って、自分の弱点を一つずつ修正していきましょう。
「今の模試判定が悪いから、もう無理だ」と決めつける必要はありません。
一方で、「まだ時間があるから、そのうち頑張ろう」と先延ばしにしていると、受験日までの時間はあっという間に過ぎてしまいます。
大切なのは、今の学力から合格までに必要なことを整理し、今日やるべき勉強を決めることです。
この記事が、星薬科大学を目指す皆さんの志望校選びと受験勉強の参考になれば嬉しいです。
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