【2027年度】薬学部の総合型選抜・公募推薦対策を完全解説!志望理由書・面接・小論文・科目試験まで全部わかる

「薬学部の推薦って、いつから対策すればいいの?」
「総合型選抜と公募推薦って何が違う?」
「志望理由書は何を書けば受かる?」
「面接は暗記していけば大丈夫?」
「小論文なんて今まで書いたことがない」
「科目試験もあるなら、一般選抜と何が違うの?」
薬学部の総合型選抜や公募推薦を考え始めると、かなりたくさんの疑問が出てくると思います。
こんにちは。薬学部受験専門塾PharmAssist代表の寺沼香太朗です。
今回は、
薬学部の総合型選抜・公募推薦対策のすべて
を解説します。
高校1・2年生は今から何をしておけばいいのか。
高校3年生はいつから本格的に始めればいいのか。
志望理由書はどう作るのか。
科目試験はどこまで勉強すればいいのか。
面接では何を聞かれるのか。
小論文はどう練習するのか。
さらに、
総合型・推薦対策をしながら一般選抜の勉強をどう続けるのか
まで話します。
この記事はかなり長いです。
でも、薬学部の推薦対策について、
「結局、何をすればいいの?」
という状態から、
「今の自分なら、次にこれをやればいい」
という状態まで持っていくことを目的にしています。
総合型選抜や学校推薦型選抜を考えている高校生は、ぜひ必要な部分だけでも何度も読み返してください。
最初に知ってほしい|推薦は「一般より楽な入試」ではない
まず一番最初に伝えたいことがあります。
総合型選抜や公募推薦を、
「一般選抜より簡単に大学へ入れる入試」
だと思わないでください。
これはかなり危険です。
もちろん、一般選抜とは評価方法が違います。
一般選抜では英語、数学、化学などの学力試験が中心になります。
一方、総合型選抜や学校推薦型選抜では、
調査書。
志望理由書。
活動報告書。
面接。
口頭試問。
小論文。
プレゼンテーション。
科目試験。
共通テスト。
などを組み合わせながら評価する大学があります。
つまり、
学力試験だけでは測れない部分も含めて評価する入試
です。
「勉強が苦手だから推薦」
という考え方ではありません。
むしろ薬学部では、
入学後に6年間の専門教育を受ける。
CBT・OSCEを通過する。
実務実習を行う。
薬剤師国家試験を受ける。
というところまで考えなければいけません。
大学側も、
「この生徒は薬学部へ入った後に勉強を続けられるか」
を見ています。
だから推薦入試でも、学力はかなり重要です。
総合型選抜と公募推薦は何が違う?
まず言葉を整理しておきます。
一般的に「公募推薦」と呼ばれているものは、現在の正式な入試区分では、
学校推薦型選抜の公募制
にあたることが多いです。
一方で総合型選抜は、学校長の推薦を必須とせず、受験生本人が大学へ出願する形を基本とします。
ただし大学ごとに条件は異なります。
総合型選抜でも、
評定平均の基準。
資格。
専願条件。
卒業年度。
履修科目。
などが決められている場合があります。
だから、
「総合型なら誰でも受けられる」
わけではありません。
学校推薦型選抜の大きな特徴は、
高校からの推薦が必要
ということです。
さらに、
評定平均。
欠席日数。
履修科目。
現役生であること。
専願であること。
などが条件になる場合があります。
まず受験を考え始めたら、
総合型だから。
公募推薦だから。
という名前だけを見るのではなく、
その大学の出願資格
を必ず確認してください。
2027年度入試ではいつ頃行われる?
2027年度入試に関する国の基本ルールでは、総合型選抜の願書受付は2026年9月1日以降。
合格発表は11月1日以降が基本です。
学校推薦型選抜は、願書受付が11月1日以降。
合格発表は12月1日以降が基本です。
つまり、高校3年生になってから、
「夏休みになったし、そろそろ総合型対策を始めようかな」
では遅い大学もあります。
9月に出願するのであれば、
8月には志望理由書がほぼ完成。
面接練習も開始。
小論文も書ける。
科目試験もある程度戦える。
という状態を作る必要があります。
だから総合型選抜を本気で考えるなら、
高校3年生の春には準備開始
が基本です。
できれば高校1・2年生から準備しておくと、かなり有利になります。
薬学部推薦対策は4本柱で考える
薬学部の推薦入試対策は、大きく4つに分けて考えると分かりやすいです。
1つ目。
志望理由書・出願書類。
2つ目。
科目試験。
3つ目。
面接。
4つ目。
小論文。
大学によっては、
プレゼンテーション。
グループディスカッション。
口頭試問。
共通テスト。
などもあります。
しかし、多くの薬学部推薦対策では、この4本柱を中心に考えると全体像を整理しやすくなります。
そして重要なのは、
この4つを別々に対策しないこと
です。
志望理由書では、
地域医療に貢献したい。
と書いている。
面接では、
製薬企業の研究職になりたい。
と答える。
小論文では、
患者さんとのコミュニケーションにはあまり興味がない。
と読める文章を書く。
これでは、一人の受験生として話がつながりません。
推薦入試では、
この生徒はどんな人なのか。
なぜ薬学部なのか。
なぜこの大学なのか。
大学で何を学びたいのか。
将来何をしたいのか。
という一本の軸を、
書類。
面接。
小論文。
活動歴。
すべてで表現する必要があります。
まず高校1・2年生がやるべきこと
ここから、高校1・2年生と高校3年生に分けて話します。
まず高校1・2年生です。
「推薦対策なんて高3からでいいでしょ」
と思っている人。
実は、高1・高2だからこそできることがたくさんあります。
むしろ高3になってから変えられないものもあります。
代表的なのが、
評定。
活動経験。
学習習慣。
です。
高校1・2年生対策①評定を軽視しない
学校推薦型選抜では、一定の評定平均を出願条件として求める大学があります。
たとえば、
全体の学習成績の状況4.0以上。
化学の評定4以上。
数学・英語を履修していること。
などです。
条件を満たしていなければ、
どれだけ面接が得意でも出願できない
可能性があります。
そして評定は、高校3年生の夏になってから急に変えることができません。
高1の成績も含まれる場合があります。
だから高校1・2年生で推薦を少しでも考えているなら、
定期テスト。
提出物。
授業態度。
欠席・遅刻。
を軽視しないでください。
「受験勉強は高3からだから、今の定期テストは適当でいい」
という考え方は、推薦入試ではかなり危険です。
高校1・2年生対策②志望大学を早めに調べる
高校1・2年生の段階では、第一志望を完全に決める必要はありません。
でも、
候補を3~5校程度持つ
ことはおすすめです。
そして確認するのは偏差値だけではありません。
総合型選抜はあるのか。
学校推薦型選抜はあるのか。
評定条件はあるのか。
専願なのか併願可能なのか。
科目試験はあるのか。
小論文はあるのか。
面接は個人なのか。
過去にどんな質問が出ているのか。
募集人数は何人なのか。
を調べます。
そうすると、
「この大学を推薦で受けるなら、評定4.0必要なんだ」
「化学の試験があるから、化学は早めにやらないと」
「小論文があるなら、文章を書く練習が必要だ」
と、今やることが見えてきます。
高校1・2年生対策③オープンキャンパスへ行く
志望理由書を書くときに多いのが、
大学のホームページに書いてある内容をそのまま並べる
という文章です。
「貴学は充実した教育環境があります」
「チーム医療教育に魅力を感じました」
「国家試験対策が充実しています」
これだけだと、他の受験生も同じことを書きます。
高校1・2年生なら、実際に大学へ行ってください。
オープンキャンパス。
大学説明会。
研究室見学。
模擬授業。
学生相談。
などへ参加します。
そして、
何を見たのか。
何を感じたのか。
何が他大学と違ったのか。
をメモしてください。
後で志望理由書を書くときに、
「ホームページで見ました」
だけの受験生と、
「高校2年生のオープンキャンパスで○○の模擬授業を受け、そこで△△に興味を持った」
と言える受験生では、具体性が全く違います。
高校1・2年生対策④無理に実績を作ろうとしない
総合型選抜と聞くと、
ボランティアをやらないと。
生徒会に入らないと。
コンテストで賞を取らないと。
海外研修に行かないと。
と考える高校生がいます。
必ずしも必要ではありません。
大切なのは、
派手な実績
ではなく、
自分が何を考え、何を学び、その経験が今の志望につながっているのか
です。
たとえば、
部活動を3年間続けた。
文化祭で係を担当した。
家族の服薬を見て薬に興味を持った。
探究活動で地域医療について調べた。
学校の授業で薬剤耐性に興味を持った。
ドラッグストアでOTC医薬品を見てセルフメディケーションについて考えた。
こうした経験でも十分に材料になります。
重要なのは、
経験→気づき→興味→大学で学びたいこと→将来
までつなげられることです。
高校1・2年生対策⑤薬学について調べる習慣を作る
「薬剤師になりたいです」
と言っているのに、
薬剤師の仕事は?
と聞かれて、
「薬を渡す仕事です」
だけでは弱いです。
高校1・2年生のうちから、
病院薬剤師。
薬局薬剤師。
在宅医療。
学校薬剤師。
行政。
製薬企業。
治験。
創薬。
公衆衛生。
災害医療。
など、薬学に関わる仕事を調べてください。
ニュースも少しずつ見ましょう。
薬剤耐性。
医薬品不足。
ポリファーマシー。
オンライン診療。
電子処方箋。
セルフメディケーション。
オーバードーズ。
AIと医療。
高齢化。
地域包括ケア。
在宅医療。
などです。
全部専門家レベルに理解する必要はありません。
「最近、この問題が気になっている」
と自分の言葉で話せるテーマを1つ、2つ作れば十分です。
高校1・2年生対策⑥英語・数学・化学を普通に勉強する
これ、ものすごく重要です。
推薦を狙うからといって、
受験勉強をしなくていい
わけではありません。
薬学部の公募推薦や総合型選抜には、科目試験を課す大学が普通にあります。
英語。
数学。
化学。
理科基礎。
総合問題。
などです。
さらに、推薦に不合格だった場合には一般選抜を受けることになります。
だから高校1・2年生は、
推薦対策として特殊なことを大量にやる
より、
英語・数学・化学の基礎を早く完成させる
ことのほうが大切です。
英語なら、
単語。
文法。
英文解釈。
数学なら、
数学ⅠA。
数学ⅡBC。
化学なら、
理論化学。
無機化学。
有機化学。
の基礎です。
推薦対策と一般対策を別物だと思わないでください。
高校1・2年生対策⑦自分の経験を記録しておく
高校3年生になって志望理由書を書こうとすると、
「高校生活で頑張ったことが思い出せません」
という生徒がかなりいます。
だから高1・高2のうちから簡単にメモを残しておいてください。
何を頑張ったか。
失敗したこと。
嬉しかったこと。
考え方が変わった経験。
部活動で困ったこと。
人と協力したこと。
探究活動。
読んだ本。
参加したオープンキャンパス。
興味を持ったニュース。
全部、1~2行で構いません。
高3になったときに、このメモが志望理由書と面接の材料になります。
高校3年生|まず3月~5月にやること
ここから高校3年生です。
推薦入試を本気で考えるなら、春から動いてください。
最初にやるのは、
志望校候補の入試情報を全部並べる
ことです。
大学名。
入試方式。
出願時期。
試験日。
合格発表日。
専願・併願。
評定条件。
必要書類。
科目試験。
小論文。
面接。
プレゼン。
過去問の有無。
募集人数。
を一覧にします。
おすすめは、
第一志望。
第二志望。
第三志望。
一般選抜の候補。
まで一緒に整理することです。
推薦だけを別の受験として考えないでください。
高校3年生|5月~6月に自己分析をする
志望理由書を書き始める前に、
自己分析
をします。
いきなり800字の志望理由書を書こうとすると、ほとんどの高校生が止まります。
まず質問に答えてください。
なぜ薬学部なのか。
なぜ薬剤師なのか。
薬に興味を持ったきっかけは何か。
病院薬剤師と薬局薬剤師の違いをどう考えているか。
将来どんな人を助けたいか。
興味のある医療課題は何か。
高校生活で頑張ったことは何か。
失敗した経験は何か。
そこから何を学んだか。
自分の強みは何か。
弱みは何か。
なぜ他大学ではなくこの大学なのか。
大学で何を学びたいか。
興味のある授業は何か。
研究室はあるか。
卒業後は何をしたいか。
こうした質問へ一度全部答えます。
文章にしなくても構いません。
箇条書きでいいです。
この材料から志望理由書を作ります。
志望理由書対策①最初から文章を書かない
志望理由書で最も多い失敗が、
いきなり文章を書くこと
です。
「私は将来、患者さんに寄り添える薬剤師になりたいです。」
と始めてしまう。
その後、
「何を書けばいいんだろう」
と止まります。
先に構成を作ってください。
薬学部の志望理由書なら、基本的には次の5つを考えると作りやすいです。
将来像。
きっかけ。
問題意識。
なぜこの大学なのか。
入学後に何を学び、卒業後どう生かすのか。
この5つです。
志望理由書対策②「薬剤師になりたい」で終わらない
薬学部の志望理由書で非常に多いのが、
「薬剤師になりたいです」
で思考が止まっている文章です。
薬学部を受験しているので、薬剤師になりたいこと自体は珍しくありません。
大学側が知りたいのは、その先です。
どんな薬剤師なのか。
誰に対して価値を提供したいのか。
どんな医療課題に関わりたいのか。
病院なのか。
地域なのか。
在宅なのか。
災害なのか。
高齢者なのか。
小児なのか。
がんなのか。
動物なのか。
研究なのか。
まだ完全に決まっていなくても構いません。
でも、
「薬剤師という資格を取りたい」
から一歩先まで考えてください。
志望理由書対策③きっかけだけで文字数を使わない
もう一つ多い失敗があります。
きっかけが長すぎる文章です。
「小さい頃、病気になったときに薬剤師さんが優しくしてくれました。そのとき薬剤師という仕事を知り……」
と400字使う。
でも、
なぜその大学なのか
が最後の100字しかない。
これでは「薬剤師志望理由」にはなっても、「大学志望理由」にはなりません。
きっかけは必要です。
でも重要なのは、
その経験から何を考えたのか。
現在どんな問題意識を持っているのか。
その問題を学ぶためになぜこの大学なのか。
です。
志望理由書対策④大学名を変えて成立する文章は弱い
志望理由書を書いたら、一度大学名を消してください。
そして、
別の薬学部の名前を入れても成立するか
を確認してください。
成立するなら、大学研究が足りません。
「充実した実習環境」
「国家試験対策」
「チーム医療」
「高度な薬学教育」
だけなら、多くの薬学部にあります。
もっと具体的に見ます。
カリキュラム。
研究室。
教授。
実習制度。
附属病院。
海外研修。
コース制。
地域連携。
早期体験学習。
薬用植物園。
他学部連携。
などです。
そして重要なのは、
大学の特徴を紹介するだけ
ではなく、
自分の目標とつなげる
ことです。
「貴学には○○研究室があります」
では弱い。
「将来○○に関わる薬剤師を目指しており、そのために貴学の○○研究室で△△について学びたい」
までつなげます。
志望理由書対策⑤アドミッション・ポリシーを見る
推薦対策をするときには、必ず大学のアドミッション・ポリシーを読んでください。
アドミッション・ポリシーとは、
大学がどんな学生を求めているのか
を示したものです。
主体性。
協働性。
基礎学力。
コミュニケーション能力。
科学への関心。
医療人としての倫理観。
地域への関心。
など、大学によって強調する内容が違います。
志望理由書を、
大学側が求めている学生像
と完全に無関係に作るのはもったいないです。
ただし、
アドミッション・ポリシーの言葉をそのままコピーする
のも違います。
「私は主体性があります」
ではなく、
主体性が伝わる具体的経験
を書いてください。
科目試験対策|推薦でも勉強を止めない
次に科目試験です。
薬学部推薦で最も危険なのが、
「推薦だから面接と志望理由書をやれば大丈夫」
と思うことです。
大学によっては、
化学。
英語。
数学。
理科基礎。
総合問題。
などの試験があります。
そして科目試験で大きく点差がつく大学もあります。
特に薬学部なら、化学はかなり重要です。
科目試験対策①まず過去問を確認する
最初に過去問を確認してください。
何科目か。
何分か。
記述かマークか。
問題数。
難易度。
高校の教科書レベルなのか。
一般選抜レベルなのか。
計算問題が多いのか。
化学基礎中心なのか。
英語長文なのか。
全部変わります。
「推薦の学力試験」という言葉だけでは難易度は分かりません。
大学によって、
かなり基本的な確認テスト
のところもあれば、
一般選抜とかなり近い問題
を出すところもあります。
まず本物を見る。
そこから対策します。
科目試験対策②化学は早く完成させる
薬学部推薦なら、化学は優先順位を高くしてください。
化学が苦手なら、
『宇宙一わかりやすい高校化学』
と
『リードLightノート』
をセットで使います。
または、
『リードLightノート』
『入門問題精講』
『基礎問題精講』
と進めます。
学校で『セミナー』などを使っている場合は、それを中心にしても構いません。
推薦の試験だからといって、
有機は捨てる。
無機はまだ学校でやっていない。
という状態で放置しないでください。
試験範囲を確認し、必要なところまで早く進めます。
科目試験対策③一般選抜まで見据える
推薦対策で使う科目の勉強は、
推薦が終わったら捨てる勉強
ではありません。
たとえば化学を推薦向けに勉強していれば、そのまま一般選抜対策につながります。
英語も同じです。
数学も同じです。
だから、
推薦用の科目対策
と
一般用の科目対策
を完全に分けないでください。
推薦の過去問で必要なレベルまでまず仕上げる。
その後も一般選抜レベルまで進める。
という考え方がおすすめです。
面接対策|暗記大会にしない
次に面接です。
面接対策で最も多い失敗は、
回答を全部文章にして丸暗記する
ことです。
たとえば、
「志望理由を教えてください」
に対して、400文字くらいの文章を丸暗記する。
そして本番で一語忘れた瞬間に止まる。
あるいは、
暗記していることが伝わる不自然な話し方になる。
面接はスピーチ大会ではありません。
会話です。
重要なのは、
伝えたい要点を覚える
ことです。
面接対策①まず王道質問を完成させる
最初に必ず準備したいのは、
志望理由。
薬剤師を目指す理由。
この大学を選んだ理由。
将来どんな薬剤師になりたいか。
高校生活で頑張ったこと。
自分の長所。
自分の短所。
失敗した経験。
そこから学んだこと。
大学で学びたいこと。
興味のある研究。
最近気になる医療ニュース。
入学後に頑張りたいこと。
併願校。
などです。
最初は30~60秒程度で答えられる形を作ります。
長すぎる回答は、面接官が追加質問をしにくくなります。
結論。
理由。
具体例。
必要なら将来とのつながり。
この程度で十分です。
面接対策②深掘り質問が本番
王道質問に答えられるようになったら、
深掘り
をします。
たとえば、
「地域医療に貢献したいです」
と答えたとします。
そこで終わりではありません。
地域医療とは何ですか。
なぜ地域医療なのですか。
現在どんな問題がありますか。
薬剤師はそこで何ができますか。
病院薬剤師ではダメなのですか。
地域医療を学べる他大学もありますよね。
なぜ本学なのですか。
と続きます。
総合型選抜や推薦面接では、
最初の回答より、その後の深掘り
が重要になることがあります。
表面的にホームページを覚えただけでは、ここで止まります。
だから面接対策は、
回答を作る
ではなく、
自分の考えを深くする
ことです。
面接対策③提出書類は全部聞かれると思う
志望理由書に書いたこと。
活動報告書に書いたこと。
自己推薦書に書いたこと。
調査書に載っていること。
全部、質問される可能性があると思ってください。
たとえば、
「探究活動で薬剤耐性について調べた」
と書いたなら、
薬剤耐性とは何ですか。
なぜ問題なのですか。
耐性がつくのは人ですか、細菌ですか。
抗菌薬を適正使用するとはどういうことですか。
薬剤師に何ができますか。
と聞かれる可能性があります。
書類に立派な言葉を書くほど、
説明できる必要があります。
面接対策④知らない質問への対応も練習する
面接では、想定していなかった質問も出ます。
そのとき、
何か答えなきゃ
と思って適当なことを言うのは危険です。
分からない場合は、
「申し訳ありません。その点については十分に理解できていません。ただ、私は現時点では○○と考えています。入学後にさらに学びたいです。」
のように、
分からないことを認めたうえで考えを伝える
方法があります。
医療系学部では、知ったかぶりをするより誠実に答えるほうがよい場面もあります。
小論文対策|知識量だけの勝負ではない
次に小論文です。
小論文と聞くと、
文章がうまい人が有利
と思うかもしれません。
もちろん文章力は必要です。
でも、それ以上に重要なのは、
問いに答えているか。
主張が明確か。
根拠があるか。
論理がつながっているか。
です。
文学作品を書く試験ではありません。
小論文対策①作文との違いを理解する
作文は、
私はこう感じた。
私はこう思った。
という自分の経験や感情を書くことができます。
一方、小論文では、
私はこう考える。
なぜなら○○だからだ。
具体的には△△という問題がある。
そのため□□が必要だ。
という論理が必要です。
「私は薬剤師が大切だと思いました」
だけでは小論文になりません。
なぜ重要なのか。
どんな課題があるのか。
反対意見はどう考えるのか。
まで考えます。
小論文対策②基本構成を作る
最初は難しく考えなくていいです。
例えば、
問題提起。
自分の主張。
理由・具体例。
まとめ。
という4段階で構成します。
テーマが、
「オンライン診療についてあなたの考えを述べなさい」
なら、
オンライン診療が広がっている。
私は適切に活用すべきだと考える。
離島や高齢者など医療アクセスの問題を改善できるから。
一方で、対面でなければ把握しにくい症状や情報管理などの課題もある。
そのため対面診療と使い分ける必要がある。
という流れです。
いきなり800字を書こうとせず、
まず構成を箇条書きで作る
練習をしてください。
小論文対策③薬学部頻出テーマを知る
薬学部の小論文・面接対策として考えておきたいテーマには、
薬剤耐性。
医療のデジタル化。
オンライン診療。
電子処方箋。
AIと医療。
高齢化。
地域医療。
在宅医療。
ポリファーマシー。
セルフメディケーション。
OTC医薬品。
オーバードーズ。
医薬品不足。
ジェネリック医薬品。
治験。
医療倫理。
災害医療。
医療従事者のコミュニケーション。
チーム医療。
などがあります。
全テーマの専門知識を覚える必要はありません。
まず、
問題は何なのか。
メリットは何か。
デメリットは何か。
薬剤師が関われることは何か。
自分はどう考えるか。
の5点を簡単に整理してみてください。
小論文対策④添削されることが重要
小論文は、自分一人で書いていると弱点に気づきにくいです。
自分では、
「ちゃんと説明した」
と思っていても、
主語が分からない。
話が飛んでいる。
根拠が弱い。
問いに答えていない。
同じ表現を繰り返している。
結論が変わっている。
ことがあります。
最初は時間無制限で構いません。
構成を作る。
書く。
添削する。
書き直す。
これを繰り返します。
慣れてきたら、
400字なら何分。
600字なら何分。
800字なら何分。
と本番時間を意識します。
高校3年生の夏休みにやること
推薦を受ける高校3年生にとって、夏休みはかなり重要です。
ここで一気に仕上げます。
夏休み終了時点で、
志望理由書の材料がそろっている。
第一稿が完成している。
科目試験の過去問を確認済み。
必要範囲の基礎学習が進んでいる。
小論文を複数本書いている。
王道面接質問に答えられる。
大学研究ができている。
という状態を目指します。
総合型選抜なら9月から出願が始まる可能性があります。
8月31日に初めて志望理由書を書き始めるのはかなり厳しいです。
高校3年生の9月以降|総合型選抜本番
総合型選抜は、9月以降かなり忙しくなります。
出願書類の最終修正。
面接。
小論文。
プレゼン。
科目試験。
学校の授業。
一般選抜対策。
全部並行することがあります。
この時期に大切なのは、
推薦対策だけに全振りしない
ことです。
総合型選抜は、受験すれば必ず合格する試験ではありません。
結果が出るまで、一般選抜の勉強は続けてください。
特に英語・数学・化学を止めないでください。
高校3年生の11月|公募推薦本番
学校推薦型選抜では11月以降に出願・試験が本格化します。
この段階では、
志望理由書。
科目試験。
小論文。
面接。
の完成度を本番レベルまで上げます。
特に面接は、
回答を作る段階
から、
予想外の質問にも答える段階
へ移します。
先生や塾講師など複数の人に面接官役をしてもらうと効果的です。
同じ人とだけ練習していると、質問パターンに慣れてしまいます。
人が変わると、
聞き方。
雰囲気。
深掘り。
が変わります。
本番対応力を高めてください。
推薦対策で絶対にやってはいけないこと①一般選抜の勉強を止める
これは本当に危険です。
「9月に総合型を受けるから、夏から面接と志望理由書だけやります」
という状態。
もし不合格になったら、一般選抜まで数か月しかありません。
その時点で、
英単語を忘れている。
数学を2か月触っていない。
化学の問題集が止まっている。
では厳しいです。
僕は基本的に、
一般選抜の勉強が土台。
その上に推薦対策を追加する
という考え方をおすすめします。
推薦対策で絶対にやってはいけないこと②「推薦なら受かる」と思う
学校の先生から、
「この成績なら推薦を考えてもいい」
と言われた。
それは、
受験資格がある
という意味であって、
合格する
という意味ではありません。
公募推薦は、学校内で推薦をもらった後、他校の推薦受験生と競争する入試です。
総合型選抜も、大学によっては高倍率になります。
「一般より楽」
ではなく、
違う能力も評価される入試
と考えてください。
推薦対策で絶対にやってはいけないこと③志望理由書を大人に作ってもらう
文章を添削してもらうこと自体は問題ありません。
むしろ、第三者に見てもらうことはおすすめです。
しかし、
内容そのものを全部大人に考えてもらう
のは危険です。
なぜなら面接で聞かれるからです。
立派な志望理由書に、
「多職種連携による地域包括ケアシステムの構築に寄与したい」
と書いてある。
面接官に、
「地域包括ケアシステムについて説明してください」
と聞かれる。
答えられない。
これでは逆効果です。
志望理由書は、
自分が話せる内容
で作ってください。
文章表現は添削してもらって構いません。
でも中身は自分のものにします。
推薦対策で絶対にやってはいけないこと④実績の羅列
「部長をやりました」
「英検2級を取りました」
「ボランティアをしました」
「オープンキャンパスに行きました」
これだけでは自己PRになりません。
大学側が知りたいのは、
そこから何を学んだのか
です。
部長として何が大変だったのか。
どんな工夫をしたのか。
失敗したことは何か。
周りとどう協力したのか。
その経験が大学生活でどう生きるのか。
まで考えてください。
推薦対策で絶対にやってはいけないこと⑤大学情報を暗記するだけ
「貴学には○○研究室があります」
「○○制度があります」
「国家試験合格率は○%です」
これだけならホームページを読めば誰でも言えます。
大切なのは、
なぜ自分に必要なのか
です。
大学情報。
自分の経験。
将来像。
この3つをつなげてください。
推薦対策で一番重要なのは「一貫性」
志望理由書。
面接。
小論文。
活動報告。
自己PR。
科目試験。
全部違う試験に見えます。
でも、大学側から見れば、
同じ受験生をいろいろな角度から見ている
だけです。
だから一番重要なのは一貫性です。
例えば、
家族の病気をきっかけに服薬管理へ興味を持った。
↓
高齢者のポリファーマシーについて調べた。
↓
地域で患者さんを継続的に支える薬剤師になりたいと思った。
↓
在宅医療や地域連携を学べる大学を探した。
↓
第一志望大学の○○教育に魅力を感じた。
↓
大学では○○を学びたい。
↓
卒業後は地域の薬剤師として患者さんを支えたい。
ここまでつながっていると、かなり強いです。
逆に、
すごい経験をたくさん並べたけれど全部バラバラ
だと、その人が何をしたいのか分かりません。
面接で答えを30個暗記するより、
自分の軸を1本作る
ほうが重要です。
公募推薦に向いている人
学校推薦型選抜、公募推薦と相性がいいのは、
高校の評定をしっかり取れている。
欠席が少ない。
学校生活を真面目に送っている。
英語・数学・化学などの基礎学力がある。
志望大学がある程度決まっている。
大学によっては専願でも問題ない。
という人です。
特に評定条件がある場合、
高1から積み上げた学校成績
が強みになります。
総合型選抜に向いている人
総合型選抜では、
なぜこの大学なのかを深く説明できる。
自分の経験を言語化できる。
探究活動や課外活動などに取り組んできた。
医療や薬学への興味を自分の言葉で話せる。
面接やプレゼンでも考えを伝えられる。
という人は強みを生かしやすいです。
ただし、
実績がないから総合型は無理
という意味ではありません。
総合型選抜は実績コンテストではありません。
その大学が求めている学生像と、自分の経験や考えがどうつながっているかが重要です。
高1・高2向け|今からやることをまとめる
高校1・2年生なら、まず評定を維持してください。
定期テストと提出物を大切にする。
英語・数学・化学を勉強する。
気になる薬学部を3~5校探す。
総合型・推薦の出願条件を見る。
オープンキャンパスへ行く。
薬剤師の仕事について調べる。
医療ニュースを月に数本読む。
探究活動を適当に終わらせない。
高校生活の経験を簡単に記録する。
このくらいで十分です。
「総合型のために特別な活動をしないと」
と焦る必要はありません。
普通の高校生活の中でも、自分で考え、行動し、振り返る経験を積んでください。
高3向け|春から本番までの流れ
高校3年生の3~4月。
志望大学候補と入試方式を決める。
出願資格を確認する。
過去問を集める。
一般選抜の勉強を継続する。
5~6月。
自己分析。
大学研究。
アドミッション・ポリシー確認。
志望理由書の材料集め。
小論文の基本練習。
科目試験の基礎固め。
6~7月。
志望理由書第一稿。
面接質問への回答作成。
小論文演習。
科目試験過去問。
オープンキャンパス。
8月。
志望理由書を完成に近づける。
週1~2回以上の面接練習。
小論文を時間内で書く。
科目試験過去問を複数年度解く。
9~10月。
総合型選抜本番。
提出書類に合わせて面接を深掘り。
一般選抜勉強を止めない。
11月以降。
学校推薦型選抜。
科目試験。
小論文。
面接。
不合格だった場合はすぐ一般選抜へ切り替える。
この流れをイメージしてください。
本番2か月前からの実践的な進め方
試験まで8週間なら、例えば次のように進めます。
8週間前。
募集要項を完全に確認。
過去問分析。
志望理由書の構成決定。
科目試験の現在地確認。
7週間前。
志望理由書第一稿。
小論文2題。
王道面接質問10~20問。
科目試験弱点補強。
6週間前。
志望理由書修正。
大学特化型の面接質問。
小論文2~3題。
過去問1年分。
5週間前。
提出書類完成に近づける。
深掘り面接。
小論文を時間制限ありで実施。
過去問2年目。
4週間前。
書類内容から質問を作る。
模擬面接。
小論文添削・書き直し。
科目試験の失点分析。
3週間前。
想定外質問。
医療時事。
過去問。
苦手科目。
2週間前。
本番形式の模擬面接。
本番時間で小論文。
科目試験総復習。
1週間前。
新しいことを増やしすぎない。
志望理由。
大学情報。
重要な医療テーマ。
過去問で間違えた問題。
を確認する。
こういう形で進めると、かなり整理しやすくなります。
面接は「正解」を言う試験ではない
最後に、面接について大切なことを一つ伝えます。
高校生は、
「この質問には何と答えるのが正解ですか?」
とよく聞きます。
でも、多くの面接質問には一つの正解がありません。
例えば、
「AIが薬剤師の仕事を代替すると思いますか?」
という質問。
「代替しません」
が正解でも、
「代替します」
が正解でもありません。
大切なのは、
なぜそう考えるのか。
どこまではAIができると思うのか。
人間の薬剤師には何が残るのか。
自分はその中でどんな薬剤師になりたいのか。
まで考えられることです。
面接は知識クイズだけではありません。
自分の考えを組み立て、相手へ伝える試験です。
小論文も「知識自慢」をしない
小論文でも同じです。
難しい医療用語をたくさん書けば高得点になるわけではありません。
むしろ、自分が理解していない専門用語を無理に使うと文章が崩れます。
高校生として理解できる範囲で、
問題を整理する。
自分の立場を決める。
理由を書く。
反対側の視点も考える。
具体例を書く。
結論へ戻る。
これを丁寧に行ってください。
大学側も、高校生に現役薬剤師レベルの専門知識を求めているわけではありません。
ただし、
医療に興味があると言っているのに何も知らない
状態では弱いです。
基礎的な時事問題は調べておきましょう。
推薦合格後も勉強を止めない
推薦入試で合格すると、
「受験終了!」
と思う高校生がいます。
もちろん合格は本当に嬉しいことです。
でも薬学部へ進むなら、そこから高校卒業までの時間を無駄にしないでください。
特に、
化学。
生物。
数学。
英語。
です。
大学1年生から、
有機化学。
物理化学。
生化学。
分析化学。
などが始まります。
高校化学が曖昧なまま入学すると苦労します。
推薦合格者ほど、
12月~3月を大学準備期間にする
ことをおすすめします。
推薦入試はゴールではありません。
薬学部6年間のスタート地点です。
まとめ|推薦対策は「書類・面接だけ」ではない
今回は、薬学部の総合型選抜・公募推薦対策について徹底解説しました。
まず理解してほしいのは、
推薦=簡単な入試
ではないということです。
総合型選抜では、
詳細な書類審査。
面接。
小論文。
プレゼン。
科目試験。
資格。
などを組み合わせながら、受験生を多面的に評価します。
学校推薦型選抜では、
高校からの推薦。
調査書。
評定。
推薦書。
さらに科目試験や小論文、面接などを組み合わせて評価します。
高校1・2年生なら、
評定を大切にする。
英語・数学・化学を勉強する。
大学を調べる。
オープンキャンパスへ行く。
自分の経験を記録する。
薬学・医療に関心を持つ。
これが推薦対策のスタートです。
高校3年生なら、
春に大学・入試方式を決める。
自己分析。
大学研究。
志望理由書。
科目試験。
面接。
小論文。
を並行して進めます。
志望理由書では、
将来像。
きっかけ。
問題意識。
なぜこの大学なのか。
大学で何を学びたいのか。
卒業後どうしたいのか。
を一本につなげます。
面接では、
答えを丸暗記する
のではなく、
自分の考えを深掘りする
ことが重要です。
小論文では、
難しい知識を並べる
のではなく、
問いに対して自分の主張と根拠を論理的に書く
ことが重要です。
そして科目試験。
ここを絶対に軽視しないでください。
薬学部推薦でも英語、数学、化学などを課す大学があります。
推薦対策を理由に受験勉強を止めるのは危険です。
基本は、
一般選抜でも戦える学力を作りながら、推薦対策を追加する
です。
そして4つすべてに共通するのが、
一貫性
です。
なぜ薬学部なのか。
なぜ薬剤師なのか。
なぜこの大学なのか。
何を学びたいのか。
将来どうなりたいのか。
これが一本につながっていれば、
志望理由書。
面接。
小論文。
活動報告。
すべてが強くなります。
推薦対策というと、
面接でうまく話す方法。
綺麗な志望理由書を書く方法。
ばかり考えてしまいがちです。
でも、本当に必要なのは、
自分はなぜこの大学へ行きたいのか
を深く考えることです。
そのために大学を調べる。
薬学を調べる。
自分の経験を振り返る。
将来を考える。
そして、その考えを文章と会話で伝えられる状態にする。
これが総合型選抜・公募推薦対策の本質です。
高1・高2なら、まだかなり時間があります。
今のうちに評定と基礎学力を積み上げてください。
高3なら、今日から志望校の募集要項と過去問を確認してください。
推薦は、
直前に面接を数回練習すれば受かる入試
ではありません。
でも、必要なことを一つずつ整理して、早い段階から準備すれば、十分に戦える入試です。
書類。
科目試験。
面接。
小論文。
そして一般選抜対策。
全部をバラバラにするのではなく、
第一志望合格
という一つのゴールから逆算して準備していきましょう。
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