【2027年度】東北大学薬学部を現地で正直レビュー!青葉山キャンパス・研究設備・偏差値・入試・国家試験まで徹底解説

東北大学薬学部って実際どう?生徒と現地に行って分かったことを徹底解説

「東北大学薬学部って、実際はどんな雰囲気なの?」

「研究設備がすごいと聞くけど、高校生から見ても違いは分かる?」

「青葉山キャンパスは通いやすい?」

「薬剤師になりたい場合、入学時から6年制薬学科に入るの?」

「数学IIIは必要?物理も受けないといけない?」

東北大学薬学部を志望している高校生なら、こうした疑問を持っている人も多いと思います。

こんにちは。薬学部受験専門塾PharmAssist代表の寺沼香太朗です。

今回は、実際に生徒と一緒に東北大学薬学部へ足を運び、キャンパスを歩いてきました。

大学のホームページやパンフレットを見るだけでも、偏差値や入試科目、研究内容は調べられます。

ただ、キャンパスの広さ、周囲の環境、学生の雰囲気、研究棟に入ったときの空気感などは、実際に現地へ行かないとなかなか分かりません。

この記事では、動画で紹介した現地での印象をベースにしながら、2027年度入試の最新情報も加え、

・東北大学薬学部の特徴
・青葉山キャンパスの雰囲気
・実際に見て感じた設備の魅力
・創薬科学科と薬学科の違い
・偏差値と難易度
・2027年度の入試方式
・数学III、物理、化学の必要性
・最新倍率
・学費
・薬剤師国家試験合格率
・ストレート卒業率
・卒業後の進路
・東北大学薬学部に合格するための勉強法

までまとめて解説していきます。

東北大学薬学部を第一志望にしている人はもちろん、「国公立の薬学部に行きたいけれど大学選びで迷っている」という人にも参考になると思います。

実際に東北大学薬学部へ行って最初に感じたこと

まず現地へ行って感じたのは、「研究大学の薬学部に来た」という感覚がかなり強いことです。

いわゆる都心型の私立大学のように、キャンパスに入った瞬間から商業施設や飲食店がたくさん並んでいるという環境ではありません。

青葉山の自然に囲まれた場所に大学の研究施設が集まっていて、キャンパス全体に落ち着いた空気があります。

薬学部の周辺を歩いていても、華やかな大学というより、

「ここで学生や研究者が毎日実験をしているんだろうな」

と感じる研究拠点としての雰囲気のほうが強かったです。

これは東北大学薬学部を志望するうえで結構重要だと思います。

薬学部という名前だけを見て、

「薬剤師になれる大学だから」

という理由だけで志望する大学ではありません。

もちろん6年制の薬学科では薬剤師を目指せますが、東北大学そのものが非常に研究志向の強い大学です。

新しい薬を作りたい。

生命科学や化学の研究をしたい。

大学院まで進んで製薬企業の研究職を目指したい。

薬剤師になった後も研究に関わりたい。

こういった高校生には、かなり魅力的な環境だと思います。

東北大学薬学部は青葉山キャンパスにある

東北大学薬学部の所在地は、宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉です。

最寄り駅は仙台市地下鉄東西線の青葉山駅。

仙台駅から青葉山駅までは地下鉄で移動でき、青葉山駅から薬学部までは徒歩10分程度です。

実際に行ってみると、ここは少し注意しておきたいポイントです。

「青葉山駅を降りたら目の前が薬学部」

というわけではありません。

駅から薬学部エリアまでは少し歩きます。

ただし、仙台駅から大学の最寄り駅まで地下鉄で移動できるのはかなり便利です。

大都市の中心部から大きく離れた山奥のキャンパスというわけではなく、仙台という都市で生活しながら、大学では自然の多い研究環境に入れる。

このバランスは東北大学の魅力の一つだと感じました。

一方で、高校生には一度実際に歩いてみてほしいです。

大学選びでは、

「駅から何分か」

だけを見るのではなく、

「自分が4年間、あるいは6年間、毎日のようにここへ通うイメージが持てるか」

まで考えることが大切です。

オープンキャンパスや大学見学で訪れる機会があるなら、駅から薬学部まで実際に歩いてみてください。

東北大学薬学部最大の特徴は「入学時に学科が決まらない」こと

ここは東北大学薬学部を受験するなら絶対に知っておいてください。

東北大学薬学部には、

4年制の創薬科学科

6年制の薬学科

があります。

ただし、入試の段階で、

「創薬科学科を受験する」

「薬学科を受験する」

という形にはなっていません。

薬学部として一括募集されます。

入学後、3年次前期までは共通の教育を受け、3年次後期から創薬科学科と薬学科へ分かれます。

人数の目安は、

創薬科学科 約60名

薬学科 約20名

です。

一般的な私立薬学部では出願時から6年制薬学科を選択するケースが多いので、これは東北大学のかなり特徴的な仕組みです。

目次

4年制の創薬科学科とは

創薬科学科は、薬剤師免許の取得を目的とした学科ではありません。

新しい医薬品を生み出すための研究者・技術者を育てることを中心とした4年制学科です。

化学、生物、生命科学、薬理学、薬物動態などを学び、研究室での実験を通して創薬研究に必要な能力を身につけていきます。

4年で卒業してそのまま就職するというより、大学院へ進学する学生が非常に多いのも特徴です。

実際、直近の卒業生を見ても、創薬科学科ではほとんどの学生が大学院へ進学しています。

そのため、

「製薬会社で研究開発をしたい」

「創薬研究者になりたい」

という高校生は、学部4年間だけではなく、大学院進学まで含めて進路を考えておくとよいでしょう。

6年制の薬学科とは

薬学科は、薬剤師国家試験の受験資格につながる6年制課程です。

薬学の基礎だけではなく、医療薬学や薬剤師として必要な知識・技能を学びます。

4年次には共用試験のCBTやOSCEに向けた学習を行い、5年次には病院や薬局での実務実習があります。

その後、6年間の学修を経て薬剤師国家試験に臨みます。

ただし、東北大学の薬学科は「国家試験に受かるためだけの6年間」という印象ではありません。

研究大学なので、薬剤師教育と同時に研究能力を身につけることも重視されています。

将来的に、

病院薬剤師

薬局薬剤師

製薬企業

行政

医療薬学研究者

など、幅広い進路を考えられます。

薬剤師志望なら「薬学部に合格=6年制確定」ではない

この仕組みは、高校生にはかなり重要です。

東北大学薬学部に合格した時点では、まだ創薬科学科と薬学科は決まっていません。

3年次後期に学科が分かれます。

そのため、

「絶対に薬剤師免許を取りたい」

という人は、この制度を理解したうえで東北大学を志望してください。

薬学部に入学した瞬間から自動的に6年制薬学科へ所属する大学とは仕組みが異なります。

逆に、

「薬剤師にも興味があるけれど、創薬研究にも興味がある」

という高校生にとっては、大学で薬学を学んでから進路を考えられることがメリットになります。

高校3年生の時点で研究者か薬剤師かを完全に決めきれていない人にとって、この一括募集は魅力的な制度です。

現地で見ると分かる東北大学薬学部の設備の魅力

今回、僕が実際に現地へ行って改めて感じたのは、東北大学薬学部は「設備がすごい」と一言で済ませるより、研究するための環境そのものがしっかり整えられている大学だということです。

高校生だと、研究設備の名前を聞いても、

「それが何に使えるの?」

と思うかもしれません。

そこで、できるだけ簡単に説明します。

40種類以上の共同研究機器を備える中央機器室

東北大学薬学研究科には、研究室が共同で利用する40種類以上の研究機器があります。

例えば、核磁気共鳴装置、いわゆるNMRがあります。

NMRは、化合物がどのような構造になっているかを調べるために非常に重要な装置です。

600MHzの装置を含む複数台が設置されているほか、質量分析装置、ラマン分光装置、電子顕微鏡、タンパク質や核酸を解析する設備などもあります。

もちろん、学部1年生が入学してすぐ自由に全部使うという意味ではありません。

ただ、研究室へ配属され、本格的な研究を始めたときに、こうした分析機器を利用できる環境が身近にあることは研究大学として大きな強みです。

高校までの理科実験と大学で行う研究はまったく違います。

大学では、

「すでに答えが分かっている実験を成功させる」

のではなく、

「まだ答えの分からないことを調べる」

研究へ進んでいきます。

その研究を支える設備が充実していることは、東北大学薬学部の大きな魅力です。

約1,200種の薬用植物を扱う薬用植物園

東北大学薬学部には附属薬用植物園もあります。

ここでは約1,200種もの重要な薬用植物が栽培されています。

薬と植物は非常に深い関係があります。

植物に含まれる成分がそのまま薬として使われる場合もあれば、植物から見つかった物質をもとに新しい医薬品が開発されることもあります。

薬用植物園は単に植物を展示している場所ではありません。

学生にとっては実物を見ながら学べる教材であり、研究者にとっては創薬研究の材料にもなります。

薬学部に「植物園がある」と聞くだけでは地味に感じる人もいるかもしれません。

しかし、薬の起源や天然物化学、創薬まで考えると、かなり薬学部らしい施設です。

実習室や研究室が「薬学を学ぶ場所」としてつながっている

薬学部には、化学系、生物系、医療薬学系などの実習を行うための施設があります。

高校の授業では、

化学は化学。

生物は生物。

と科目が分かれています。

しかし薬学では、それらがすべてつながってきます。

薬を作るには化学が必要です。

その薬が細胞や人体にどう作用するのかを考えるには生物が必要です。

体内でどのように吸収・分布・代謝・排泄されるかを考える必要もあります。

さらに6年制では、患者さんに安全に薬を使ってもらうための医療薬学まで学びます。

実際にキャンパスへ行くと、「薬学は一つの高校科目だけで完結する学問ではない」ということをイメージしやすくなります。

東北大学が「研究第一」を掲げる意味

東北大学はもともと「研究第一」を大学の理念の一つとして掲げてきた大学です。

さらに東北大学は、日本で最初に国際卓越研究大学として認定されています。

もちろん、「国際卓越研究大学だから薬学部に入れば必ずすごい研究者になれる」という単純な話ではありません。

ただ、大学全体として研究力をさらに高めていく方向に進んでいることは、これから東北大学へ入学する高校生にとって大きなポイントです。

薬学部でも、

創薬化学

薬理学

生命科学

薬物動態

医療薬学

感染症

免疫

など、さまざまな研究が行われています。

大学選びをするとき、「偏差値が高いから東北大学」と考えるだけではもったいないです。

研究に興味があるなら、

「自分が大学でどんな研究をしてみたいのか」

まで調べてみてください。

研究室を調べるだけでも、志望理由はかなり具体的になります。

実際に歩いて感じた学生・キャンパスの雰囲気

キャンパスの雰囲気については、数値では表せない部分です。

僕が実際に現地を歩いて感じたのは、非常に落ち着いているということでした。

いわゆる「大学生が大勢集まってワイワイしている場所」というより、学生や研究者がそれぞれの目的を持って動いている研究キャンパスという印象が強いです。

もちろん、大学生活なのでサークルや友人との交流もあります。

ただ、薬学部周辺だけを見れば、勉強や研究に集中しやすそうな空気があります。

一方で、

「キャンパス周辺に何でも揃っていて、授業が終わったらすぐ繁華街へ行きたい」

というタイプの人には、少しイメージが違うかもしれません。

大学選びでは、良い・悪いではなく、自分に合うかどうかで考えてください。

僕は今回生徒と現地へ行きましたが、こうした大学の空気は動画や写真だけでは完全には伝わりません。

東北大学を本気で志望しているなら、高校1・2年生のうちでも構わないので、一度は現地へ行ってほしいと思います。

東北大学薬学部の偏差値はどれくらい?

2027年度入試の目安では、一般選抜前期のボーダーは、

共通テスト得点率 78%程度

偏差値 60.0程度

となっています。

国公立薬学部の中でも難関大学です。

ただし、ここで絶対に間違えてほしくないことがあります。

偏差値60.0だから、模試で偏差値60を取れば合格できるわけではありません。

逆に、今偏差値55だから不可能という意味でもありません。

東北大学薬学部の入試で最終的に必要なのは、

「東北大学の入試問題で合格に必要な点数を取ること」

です。

受験勉強の目的を「偏差値を上げること」だけにしないでください。

2027年度の東北大学薬学部の募集人数

2027年度の薬学部全体の入学定員は80名です。

主な募集人員は、

一般選抜前期 50名

AO入試Ⅱ期 4名

AO入試Ⅲ期 21名

となっています。

このほか特別選抜による募集があります。

なお、薬学部には一般選抜の後期日程がありません。

国公立大学の受験戦略を立てるときには、ここも重要です。

一般選抜前期は二次試験の比重がかなり大きい

2027年度一般選抜前期では、大学入学共通テストと東北大学の個別学力試験を合わせて合否が決まります。

配点は、

共通テスト 950点

個別学力試験 2,350点

合計 3,300点

です。

個別学力試験だけで全体の約71%を占めます。

つまり、

「共通テストで高得点を取れば逃げ切れる大学」

ではありません。

東北大学の二次試験で数学・理科・英語をしっかり取れる力が必要です。

これは東北大学薬学部対策でかなり重要です。

共通テストの配点

国語 200点

地理歴史・公民 100点

数学 200点

理科 200点

外国語 200点

情報 50点

合計950点です。

個別学力試験の配点

数学 850点

理科 850点

英語 650点

合計2,350点です。

数学と理科の配点が非常に大きいことが分かります。

薬学部だから化学だけ得意なら何とかなる、という入試ではありません。

数学IIIは必要?答えは「必要」です

東北大学薬学部の個別試験では数学IIIまで出題範囲に含まれます。

数学I・II・III・A・B・Cを学習する必要があります。

数学Bでは数列、数学Cではベクトルに加えて、平面上の曲線と複素数平面まで対象となります。

特に高校1・2年生で東北大学薬学部を考えている人は、数学IIIへ早く入るためにも、数学IA・IIBCを先送りしないでください。

高3の夏になっても数学IIIの基礎が終わっていない状態だと、その後の二次試験対策がかなり苦しくなります。

理科は物理と化学の2科目が必要

これも注意してください。

東北大学薬学部の一般選抜前期では、個別学力試験の理科で、

物理

化学

の2科目を受験します。

「薬学部だから化学と生物で受験できるだろう」

と思っている高校生は注意が必要です。

東北大学薬学部を一般選抜で目指すなら、物理を避けられません。

しかも理科全体で850点あります。

化学だけ突出してできても、物理で大きく崩れるとかなり厳しくなります。

東北大学薬学部を高校1・2年生から志望する場合は、学校の理科選択も早めに確認してください。

2027年度一般選抜の日程

大学入学共通テストは2027年1月16日・17日。

一般選抜の出願期間は2027年1月25日から2月3日正午まで。

個別学力試験は2月25日・26日に実施され、合格発表は3月9日の予定です。

入試日程は変更される可能性もあるため、実際に出願するときにはその年度の募集要項を改めて確認してください。

最新の倍率はどれくらい?

倍率を見るときは、「志願倍率」と「実質倍率」を混同しないことが大切です。

2026年度の一般選抜前期では、

募集人員 52名

志願者 148名

第2次選考受験者 121名

最終合格者 58名

でした。

募集人員に対する志願者数で見る志願倍率は2.8倍です。

一方、

121人÷58人

で計算した実質倍率は約2.1倍です。

同じ入試でも、どの数字を使うかによって倍率は変わります。

「東北大学薬学部は2.8倍だから、3人に1人しか受からない」

と単純に判断しないようにしてください。

さらに2027年度は一般選抜の募集人員が50名に変わっているため、前年の倍率がそのまま再現されるわけでもありません。

AO入試Ⅱ期は2027年度も4名募集

東北大学では総合型選抜を「AO入試」と呼んでいます。

2027年度の薬学部AO入試Ⅱ期は4名募集です。

出願には、調査書の学習成績概評がA段階であることなどの条件があります。

また、合格した場合には入学することを確約する専願型の入試です。

選抜は、

第1次選考 筆記試験400点

第2次選考 筆記試験400点+面接100点

で行われます。

筆記試験では、数理的な思考力、自然科学の基礎理解、論理的思考力、英文読解力などが問われます。

面接では薬学への関心だけでなく、表現力、行動力、協調性、英語で話すための基礎的能力なども評価されます。

「AOだから学力試験が簡単」という認識は持たないほうがいいです。

東北大学自身もAO入試で一般選抜と同等以上の学力水準を求めています。

実際、2026年度は募集4名に対して33名が志願し、志願倍率は8.3倍でした。

第1次選考を通過したのは8名、最終合格者は4名です。

AOだから入りやすいとはまったく言えません。

AO入試Ⅲ期は共通テスト+面接が中心

2027年度のAO入試Ⅲ期は21名募集です。

2027年度の選抜要項では、

共通テスト 1,950点

面接 400点

合計 2,350点

という配点になっています。

共通テストの内訳は、

国語 200点

地理歴史・公民 100点

数学 600点

理科 600点

外国語 400点

情報 50点

です。

数学と理科の比重がかなり大きいことが分かります。

AOⅢ期だからといって、志望理由や面接だけで勝負できるわけではありません。

むしろ共通テストで十分な学力を示したうえで、面接や出願書類でも評価される入試です。

2026年度は募集24名に対して60名が志願し、志願倍率は2.5倍。

第1次選考通過者37名、最終合格者28名でした。

2027年度は募集人員が21名に変更されています。

なお、2027年度AOⅢ期の詳細な学生募集要項は11月下旬に公表予定となっているため、実際に受験する人は最終版を必ず確認してください。

東北大学薬学部はどの入試方式がおすすめ?

一般選抜前期が向いているのは、

数学・物理・化学・英語をバランスよく伸ばせる人

二次試験型の記述問題に強い人

共通テストだけでなく記述力に自信がある人

です。

AOⅡ期は、

学校成績が高い

薬学への明確な志望理由がある

筆記試験にも対応できる

学校内外での活動を説明できる

面接にも強い

といった人に向いています。

AOⅢ期は、

共通テストで高得点を狙える

東北大学薬学部を強く志望している

面接・出願書類まで含めて準備できる

人に向いています。

ただし、「一番倍率が低そうだから」という理由だけで方式を決めるのはおすすめしません。

自分の得意科目、評定、共通テスト適性、記述力、活動実績まで含めて判断してください。

東北大学薬学部の英語対策

東北大学は国公立難関大学なので、単語・文法だけでは足りません。

英文を正確に読み、長い文章を論理的に処理する力が必要です。

まず英単語は学校配布の単語帳または『ターゲット1900』を完成させます。

「一周した」ではなく、見た瞬間に意味が出てくる状態を目指してください。

文法は、

東進『レベル別英文法 Lv.1〜5』

または

『Vintage』
『Next Stage』

のいずれかを使って基礎を固めます。

英文解釈は、

『入門英文解釈の技術70』
↓
『基礎英文解釈の技術100』

または、

『英文解釈ポラリス1』
↓
『英文解釈ポラリス2』

という流れがおすすめです。

その後、長文は、

『英語長文ポラリス0』
↓
『The Rules 1』
↓
『英語長文ポラリス1』
↓
『The Rules 2・3』
↓
『英語長文ポラリス2』

と進みます。

東北大学レベルまで仕上げるなら、その後必要に応じて『The Rules 4』や『英語長文ポラリス3』まで使って構いません。

演習量が足りない場合は『やっておきたい英語長文500・700』などを追加します。

ただし、難しい参考書へ進むことが目的にならないようにしてください。

英文解釈が曖昧なのに難関長文を大量に解いても、安定して点は取れません。

東北大学薬学部の数学対策

東北大学薬学部では数学の二次配点が850点あります。

ここはかなり重要です。

数学が苦手なまま化学だけで押し切る戦略はおすすめできません。

数学が苦手なら、

『やさしい高校数学』
↓
『入門問題精講』
↓
『基礎問題精講』
↓
『標準問題精講』

の順に進めます。

学校の授業についていけている場合は、

『青チャート』または『Focus Gold』
↓
『標準問題精講』

でも構いません。

東北大学レベルなら、標準問題を安定して解けるようになった後、必要に応じて『1対1対応の演習』まで進む価値があります。

ただし、

『基礎問題精講で解けない問題が大量にあるのに1対1対応の演習を始める』

という勉強はやめてください。

難しい参考書を持っていることと、入試で点を取れることは別です。

特に数学IIIは後回しにすると危険です。

高2までにIA・IIBCの主要範囲を固め、高3では早い段階から数学IIIの標準問題演習へ入れる状態を作りたいです。

東北大学薬学部の化学対策

化学は薬学部受験で特に重要ですが、東北大学では単純暗記だけでは対応できません。

理論化学の計算、有機化学の構造決定、無機化学の知識などを総合的に使える状態が必要です。

理解が不足している場合は、

『宇宙一わかりやすい高校化学』の理論・無機・有機

を使って理解を作ります。

ただし、この参考書だけでは問題演習量が不足するので、『リードLightノート』などの問題集を必ずセットで使用してください。

演習ルートとしては、

学校の『セミナー』など
↓
『化学重要問題集』

が基本です。

または、

『リードLightノート』
↓
『入門問題精講』
↓
『基礎問題精講』
↓
『標準問題精講』
↓
『化学重要問題集』

でも構いません。

東北大学は難関国公立なので、『化学の新研究』を分からない部分を調べる辞書のように使うのも有効です。

ただし『化学の新演習』まで全員がやる必要はありません。

重要問題集を十分に仕上げ、東北大学の過去問でもまだ化学の演習量が不足している人が追加するイメージでよいです。

物理を後回しにしないこと

薬学部志望の高校生はどうしても化学を優先しがちです。

しかし東北大学薬学部では、二次試験で物理と化学の両方が必要です。

物理を高3になってから慌てて始めると、数学III・化学・英語と同時並行になり、かなり苦しくなります。

特に力学と電磁気は積み上げが重要です。

高2の段階から学校の授業と問題演習をきちんと進めてください。

過去問は「何年解いたか」より「何点足りないか」を見る

東北大学薬学部の対策で最も大切なのは、過去問を解いた後です。

「今日は2024年度を解いた」

「10年分終わった」

だけでは意味がありません。

確認してほしいのは、

今、何点取れているのか。

目標点まであと何点なのか。

数学・物理・化学・英語のどこで補うのか。

どの単元で落としているのか。

知識不足なのか。

解法が出てこないのか。

時間が足りないのか。

計算ミスなのか。

です。

例えば数学で60点不足しているとしても、

数学IIIの理解不足なのか、

確率が苦手なのか、

時間配分で最後まで到達できないのか

によって、やるべき勉強は変わります。

受験勉強の目的は模試の偏差値を上げることではありません。

第一志望の合格ラインを超えることです。

ここは絶対に忘れないでください。

東北大学薬学部の学費

2026年度現在、東北大学の学部生の授業料は年間535,800円、入学料は282,000円です。

初年度の入学料と授業料を合わせると817,800円です。

現在の授業料が変わらないと仮定して単純計算すると、

4年制創薬科学科

282,000円+535,800円×4年間
=2,425,200円

6年制薬学科

282,000円+535,800円×6年間
=3,496,800円

となります。

実際には在学中に授業料が改定される可能性があります。

また、教科書代や生活費、住居費、交通費などは別に必要です。

特に県外から仙台へ進学し一人暮らしをする場合は、学費だけではなく6年間の生活費まで含めて考えておきましょう。

それでも6年制私立薬学部と比較すると、国立大学である東北大学の学費負担は大きく抑えられます。

薬剤師国家試験合格率は?

最新の第111回薬剤師国家試験では、東北大学の新卒者は、

受験者20名

合格者20名

新卒合格率100%

でした。

かなり高い結果です。

ただし、ここで注意してください。

「新卒国家試験合格率100%だから、薬学部に入学した全員が6年後に薬剤師になれる」

という意味ではありません。

そもそも東北大学は薬学部一括募集で、3年次に4年制創薬科学科と6年制薬学科へ分かれます。

そのため、新卒国家試験合格率だけを見て大学を比較するのは危険です。

ストレート卒業率とストレート国家試験合格率も確認しよう

東北大学が公表している最新の6年制薬学科の修学状況では、6年制薬学科への配属者20名に対して、

標準修業年限内に卒業した学生 20名

ストレート卒業率 100%

そのまま国家試験まで合格した学生 20名

ストレート国家試験合格率 100%

となっています。

ここでの分母は「薬学部への入学者全員」ではなく、「3年次に6年制薬学科への配属が決まった20名」です。

これ、かなり重要です。

新卒国家試験合格率

ストレート卒業率

ストレート国家試験合格率

はそれぞれ違う数字です。

大学選びで国家試験データを見るときには、必ず分母まで確認してください。

卒業後はどんな進路に進む?

4年制創薬科学科と6年制薬学科では、卒業後の進路もかなり違います。

創薬科学科は大学院進学が中心

直近の創薬科学科卒業生を見ると、ほとんどの学生が大学院へ進学しています。

研究者や製薬企業の研究開発職を目指す場合、修士課程まで進むことが一般的です。

その後は、

製薬企業

化学メーカー

研究機関

大学

などへ進む道があります。

「4年制だから4年で就職する学科」と考えるより、「大学院まで含めて創薬研究者を育てる学科」と考えたほうが実態に近いでしょう。

薬学科は病院・薬局だけではない

6年制薬学科では、病院や薬局へ進む学生がいる一方で、

製薬企業

行政

研究機関

大学院

などへ進む学生もいます。

直近の卒業生にも、病院、調剤薬局、製薬企業、行政機関など幅広い進路があります。

東北大学薬学部の魅力は、

「薬剤師になるか研究者になるか」

という二択だけではありません。

研究経験を持った薬剤師。

薬剤師資格を持ちながら製薬企業へ進む人。

大学院へ進んで医療薬学研究を続ける人。

など、かなり幅広いキャリアを考えられます。

現地レビューで感じた東北大学薬学部のメリット

実際に足を運んだうえで、僕が特に魅力だと感じたポイントをまとめると、

研究環境が非常に充実していること。

薬学部らしい専門設備が揃っていること。

自然の多い落ち着いたキャンパスで勉強・研究ができること。

仙台駅から地下鉄でアクセスできること。

薬剤師と創薬研究の両方の進路を考えられること。

入学後に4年制と6年制を選ぶ仕組みがあること。

国立大学なので学費負担を抑えられること。

などがあります。

特に「研究をしたい」という高校生には、かなり魅力的です。

パンフレットで「研究設備が充実しています」と書かれているのを見るのと、実際に研究棟が集まっているキャンパスを歩くのとでは印象が違います。

逆に、東北大学薬学部を志望する前に知っておきたい注意点

もちろん、すべての薬学部志望者に東北大学がおすすめというわけではありません。

まず、薬剤師志望の場合でも入学時に6年制薬学科が確定するわけではありません。

この仕組みは必ず理解してください。

次に、一般選抜では数学III、物理、化学が必要です。

薬学部受験の中でも科目負担は重いです。

「数学が苦手だから薬学部へ行こう」

「物理を使いたくないから薬学部へ行こう」

という受験生には、東北大学はかなり相性が悪いです。

そして、東北大学は研究志向の強い大学です。

「研究にはほとんど興味がなく、とにかく薬剤師国家試験だけを最優先したい」

という人の場合は、他大学も比較したほうがいいでしょう。

大学の知名度だけで決めるのではなく、自分が6年間何をしたいのかまで考えてください。

東北大学薬学部がおすすめな高校生

東北大学薬学部は、

創薬研究に興味がある人

製薬企業の研究開発職を目指したい人

薬剤師になりながら研究能力も身につけたい人

化学や生命科学が好きな人

数学・物理も含めて理系科目をしっかり勉強できる人

大学院進学も視野に入れている人

仙台の落ち着いた環境で大学生活を送りたい人

に特におすすめです。

逆に、薬剤師になることだけが目的なら、6年制薬学科へ直接入学できる大学とも比較してください。

東北大学薬学部の併願校はどう考える?

東北大学薬学部を第一志望にする場合、国公立大学は日程の関係で自由に何校も一般選抜前期を受けられるわけではありません。

そのため、私立薬学部をどのように組み合わせるかが重要になります。

東北地方で薬剤師志望なら、東北医科薬科大学は有力な併願候補です。

関東まで受験範囲を広げるなら、

東京理科大学

北里大学

星薬科大学

明治薬科大学

なども候補になります。

ただし、大学ごとに入試科目や難易度、6年制・4年制の構成が異なります。

「東北大学の勉強をしていれば私立薬学部は全部そのまま受かる」

とは考えないでください。

私立大学ごとの過去問対策も必要です。

高校1・2年生が今やるべきこと

高校1・2年生で東北大学薬学部を考えているなら、今の模試偏差値だけで志望校を下げる必要はありません。

それよりも今やるべきことがあります。

英語は英単語と英文法。

数学はIA・IIBC。

化学は学校で習った範囲をその都度理解する。

物理も学校の進度に合わせて基礎を固める。

この4つです。

特に東北大学薬学部は数学IIIが必要なので、高2までの数学が遅れると高3でかなり苦しくなります。

高2終了時点で、

数学IA・IIBCの典型問題を解ける。

英単語・英文法がある程度完成している。

化学・物理の既習範囲に大きな穴がない。

という状態を目標にしてください。

高校3年生の時期別対策

春から夏

春から夏にかけては、基礎から標準レベルを完成させます。

この時期に難問ばかり解く必要はありません。

数学なら基礎問題精講や青チャートなどを固め、標準問題へ進む。

化学なら学校問題集から重要問題集へ。

英語なら単語・文法・英文解釈を完成させながら長文演習へ。

物理も標準問題まで解ける状態を作ります。

夏までに「入試問題を解くための材料」を揃えるイメージです。

秋

秋からは東北大学の過去問を本格的に使います。

過去問で現在地を確認し、

数学であと何点。

物理であと何点。

化学であと何点。

英語であと何点。

と逆算します。

苦手分野が見つかったら参考書へ戻り、再度過去問で確認します。

過去問は最後に取っておくものではありません。

合格までの距離を測るために使ってください。

直前期

直前期になったら、新しい参考書を大量に増やすのはおすすめしません。

過去問。

共通テスト対策。

これまで間違えた問題。

苦手単元。

を中心に復習します。

特に東北大学薬学部は二次試験の配点が大きいので、共通テスト終了後も数学・物理・化学・英語の記述力を落とさないことが重要です。

東北大学薬学部は「研究したい人」に一度現地を見てほしい大学

今回、生徒と一緒に東北大学薬学部へ実際に足を運んでみて、改めて感じたのは、東北大学薬学部の魅力は偏差値や国家試験合格率だけでは分からないということです。

青葉山の落ち着いたキャンパス。

薬学研究のためのさまざまな設備。

約1,200種の薬用植物を扱う植物園。

研究室が集まる環境。

そして、創薬研究と薬剤師教育の両方を持っている学部構成。

こうしたものは、実際のキャンパスを見ることでイメージしやすくなります。

一方で、

6年制薬学科は入学時から確定するわけではない。

一般選抜では数学III・物理・化学まで必要。

二次試験の配点が非常に大きい。

という点は、受験前に必ず理解しておかなければいけません。

東北大学だから何となく受けるのではなく、

「自分はここで何を学びたいのか」

「薬剤師を目指すのか、創薬研究を目指すのか」

「この研究環境を使って何をしたいのか」

まで考えたうえで志望してほしいです。

そして東北大学薬学部を本気で目指すと決めたら、偏差値だけを追い続けるのではなく、数学・物理・化学・英語を一つずつ仕上げ、最終的に東北大学の問題で合格に必要な点数を取れる状態を作っていきましょう。

現時点で模試の判定が悪くても、それだけで志望校を諦める必要はありません。

大切なのは、入試本番までの残り時間で「何を、どの順番で、どこまで完成させるか」です。

東北大学薬学部を志望している人は、ぜひ今回の現地レビューも大学選びと受験勉強の参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

寺沼 香太朗のアバター 寺沼 香太朗 薬学部受験専門塾PharmAssist代表

薬学部受験専門塾 PharmAssist (ファーマシスト)代表の寺沼香太朗です。
薬学部受験の主要科目である、英語・数学ⅠAⅡB III C・化学・生物・面接・小論文の指導を行っております。
薬学部に特待合格した指導力の高さと、薬学部に特化した受験ノウハウ、教育コーチングを活かした学習マネジメントが指導の武器となっており、薬学部を目指す全ての高校生をアシストすることを信念に授業を行っております。

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