【2027年度完全版】明治薬科大学を徹底解説!偏差値・倍率・合格最低点・入試科目・学費・国家試験・受験対策まで完全攻略

「明治薬科大学の薬学科って、実際どれくらい難しいの?」

「B方式前期とB方式後期、どっちを受けるべき?」

「数学IIIは必要?」

「薬剤師国家試験の合格率が高いって聞くけど、入学した人の何%が6年間で薬剤師になれるの?」

「6年間の学費はいくら?」

「英語・数学・化学は、どの参考書までやれば合格できる?」

明治薬科大学を志望している高校生なら、このあたりはかなり気になると思います。

こんにちは。薬学部受験専門塾PharmAssist代表の寺沼香太朗です。

今回は、明治薬科大学について、大学の基本情報から学科の違い、キャンパス、偏差値、2027年度入試、倍率、合格最低点、入試方式ごとの特徴、英語・数学・化学の具体的な対策、学費、薬剤師国家試験、ストレート卒業率、就職、併願戦略まで徹底的に解説します。

かなり長い記事になりますが、明治薬科大学を受験する可能性がある高校生には、ぜひ最後まで読んでほしいです。

この記事1本で、明治薬科大学について受験前に知っておきたいことをほぼ全部理解できる「永久保存版」を目指して解説していきます。

なお、入試情報は2027年度入試、入試結果は現時点で公表されている2026年度までの最新データを中心に整理しています。

明治薬科大学とは?

明治薬科大学は、東京都清瀬市にキャンパスを置く薬学系の私立大学です。

創学は1902年。

120年以上の歴史を持つ、日本でもかなり歴史の長い薬科大学の一つです。

これまでに38,000人を超える卒業生を送り出しており、薬局、病院、製薬企業、行政、研究機関など、薬学に関係するさまざまな分野に卒業生のネットワークがあります。

現在の薬学部には、

薬学科 6年制
生命創薬科学科 4年制

の2学科があります。

2026年5月時点の入学定員は、薬学科が360人、生命創薬科学科が60人です。

大学全体として非常に大きな総合大学というわけではありません。

逆に言えば、薬学・創薬・医療にかなり特化した大学です。

薬剤師になりたい高校生にとって、首都圏の私立薬学部を考えるうえでは必ず候補に入ってくる大学の一つだと思います。

まず結論|明治薬科大学はどんな大学なのか

最初に大きな特徴をまとめておきます。

明治薬科大学の薬学科は、

・120年以上の歴史を持つ伝統校
・6年制薬学科の定員は360人
・薬剤師国家試験の新卒合格率が高い
・病院、薬局だけでなく企業などへの進路もある
・5年次に通常の病院・薬局実習に加え、独自の長期研修がある
・一般選抜では数学IIIが必要ない
・B方式前期の募集人数が120人と多い
・B方式前期は英語・数学・化学が100点ずつの均等配点
・B方式後期では理科の配点が高い
・共通テスト利用や共通テスト併用方式もある
・清瀬キャンパスに薬学教育・研究設備がまとまっている

という大学です。

一方で、受験生には注意してほしいこともあります。

特に重要なのが、薬剤師国家試験合格率の見方です。

明治薬科大学の第111回薬剤師国家試験における6年制新卒合格率は93.39%でした。

かなり高い数字です。

ただし、これを見て、

「明治薬科大学に入学すれば、93%くらいの人が6年間でそのまま薬剤師になれる」

と考えるのは間違いです。

この93.39%は、実際に国家試験を受験した新卒者を分母にした数字です。

入学者を分母にすると数字は変わります。

この違いについては後半でかなり詳しく説明します。

薬学科6年制と生命創薬科学科4年制の違い

明治薬科大学を調べるときに、最初に絶対に理解してほしいのがこの違いです。

名前が似ていますが、進路はかなり違います。

項目薬学科生命創薬科学科
修業年限6年間4年間
入学定員360人60人
主な目的薬剤師・医療人の養成創薬研究者・技術者などの養成
薬剤師国家試験受験資格取得を目指す通常の卒業だけでは受験資格を得られない
実務実習病院・薬局で実施薬剤師養成の実務実習ではない
卒業後病院、薬局、ドラッグストア、企業、公務員など大学院、製薬・化学・食品・バイオ系企業など
大学院進学一部多い

ここ、本当に間違えないでください。

将来薬剤師になりたいのであれば、基本的には6年制の薬学科を選びます。

生命創薬科学科は、名前に「薬」と入っていますが、薬剤師養成課程ではありません。

「薬について研究したい」

「新薬の研究開発に関わりたい」

「大学院まで進学して研究職・技術職を目指したい」

という人向けの学科です。

薬学科6年制の特徴

薬学科では、低学年で化学、生物、物理などの基礎から学び、その後、薬理学、薬物治療、医療薬学などへ進んでいきます。

4年次までにCBTやOSCEに向けた学習を行い、5年次には病院11週間、薬局11週間、合計22週間の実務実習を経験します。

ここまでは6年制薬学部に共通する部分です。

明治薬科大学で特徴的なのは、その先です。

5年次には独自の7つの研修プログラムがある

薬学科では、通常の22週間の病院・薬局実習に加えて、5年次に将来の進路に合わせた独自研修プログラムがあります。

現在設定されているのは、

病院薬学
薬局薬学
臨床開発
健康薬学
伝統医療薬学
薬学研究
海外医療研修

の7分野です。

例えば病院薬剤師になりたい人なら病院薬学、新薬開発や治験に興味があるなら臨床開発、研究に興味があるなら薬学研究というように、将来を意識した研修を選べます。

さらに、希望者の一部を対象として、

先端医療
感染症薬剤師
地域医療
グローバル薬剤師養成
薬学データサイエンス

といった、より専門性の高い特別プログラムも用意されています。

薬学部は「国家試験に合格する場所」というイメージを持たれがちですが、実際の薬剤師の仕事はかなり幅広いです。

そのため、5年次から将来のキャリアを意識した学びができる点は、明治薬科大学の特徴の一つです。

生命創薬科学科4年制は研究志向の学科

生命創薬科学科は、薬剤師になるための学科ではなく、生命科学、創薬化学、医療科学などを学びながら研究者・技術者を目指す学科です。

特徴的なのが研究室教育です。

3年次前期には複数の研究室をローテーションし、自分が本当に興味を持てる研究分野を探します。

その後は一つの研究室で長期間の研究に取り組んでいきます。

また、大学院との接続をかなり意識したカリキュラムになっています。

2026年3月卒業者では、生命創薬科学科56人のうち34人、60.7%が明治薬科大学の大学院へ進学しました。

さらに他大学大学院への進学者も5人いたため、大学院進学者を合わせると39人です。

つまり約7割が大学院へ進学しています。

生命創薬科学科を考えている人は、4年間だけを見るのではなく、

「学部4年+大学院」

まで含めて進路を考えることをおすすめします。

明治薬科大学のキャンパスと立地

キャンパスは東京都清瀬市野塩にあります。

最寄り駅は、

西武池袋線「秋津駅」から徒歩約12分
JR武蔵野線「新秋津駅」から徒歩約17分

です。

池袋駅から秋津駅までは準急利用で約25分。

そのため、東京都内だけではなく、埼玉方面から通学する学生にとってもアクセスしやすい立地です。

一方、東京都心のど真ん中にある大学ではありません。

新宿、渋谷、東京駅周辺のキャンパスをイメージしていると、雰囲気はかなり違います。

清瀬キャンパスは自然が多く、敷地面積も約8.36万平方メートルあります。

講義棟、実習棟、研究棟、図書館、体育館、薬用植物園などがまとまっています。

「フロネシス」など薬学教育向けの設備も充実

総合教育研究棟「フロネシス」には、薬学教育や実務実習前教育に使用する設備があります。

モデル薬局、調剤関連の設備、講義室、セミナー室、自習スペースなどが用意されており、実際の医療現場を意識した教育を行える環境になっています。

薬学部では座学だけではなく、実験、実習、研究、CBT、OSCE、病院・薬局実習などが続きます。

その意味でも、薬学教育に特化した設備が同一キャンパスに集まっていることはメリットです。

明治薬科大学の偏差値は?

2027年度入試に向けた河合塾提供のボーダーを見ると、薬学部全体では偏差値45.0〜52.5となっています。

ただし、薬学科と生命創薬科学科では違います。

薬学科6年制の目安は、

入試方式ボーダー
A方式共通テスト72%
地域枠共通テスト73%
C方式共通テスト74%・偏差値52.5
B方式前期偏差値50.0
B方式後期偏差値52.5

となっています。

生命創薬科学科は、

入試方式ボーダー
A方式共通テスト64%
C方式共通テスト73%・偏差値47.5
B方式前期偏差値45.0
B方式後期偏差値45.0

が一つの目安です。

ここで大事なのは、偏差値だけを見て受験校を決めないことです。

河合塾のボーダー偏差値は、合否可能性が50%程度になる目安です。

一方、大学が公表している合格最低点は、実際のその年度の入試結果です。

意味がまったく違います。

さらに、同じ大学でも方式によって配点や受験科目が変わります。

明治薬科大学の場合、B方式前期とB方式後期では同じ大学とは思えないくらい受験戦略が変わります。

受験勉強のゴールは「偏差値を〇〇まで上げること」ではありません。

自分が受ける方式で、合格最低点を安定して超えられる得点力を作ることです。

ここはかなり重要です。

2027年度の募集人数を確認

薬学科6年制の2027年度募集人数は次のようになっています。

入試方式募集人数
指定校制推薦100人
公募制推薦・専願45人
公募制推薦・併願15人
A方式15人
地域枠10人
C方式20人
B方式前期120人
B方式後期35人
合計360人

一般選抜で最も募集人数が多いのがB方式前期です。

120人募集なので、一般受験で明治薬科大学薬学科を第一志望にするなら、基本的にはB方式前期を中心に受験戦略を組むことになるでしょう。

生命創薬科学科は、

指定校制推薦5人
公募制推薦併願5人
A方式5人
C方式5人
B方式前期25人
B方式後期15人

の合計60人です。

2027年度入試の日程

主な試験日を整理すると、

入試方式試験日
指定校制推薦2026年11月7日
公募制推薦2026年11月14日
A方式2027年1月16日・17日の共通テスト
B方式前期2027年1月31日
C方式個別試験2027年2月5日
B方式後期2027年2月8日
地域枠2027年1月16日・17日の共通テスト

となっています。

B方式前期とB方式後期については、清瀬の大学会場だけではなく横浜会場も設定されています。

神奈川県方面の受験生にはかなりありがたいポイントです。

学校推薦型選抜・公募制推薦を詳しく解説

明治薬科大学には、公募制推薦の専願制と併願制があります。

薬学科では、

専願制45人
併願制15人

を募集します。

生命創薬科学科は併願制5人です。

かなり重要なのが、評定平均による出願基準が設定されていないことです。

もちろん学校長の推薦は必要ですが、

「評定4.0以上でなければ出願できない」

といった条件ではありません。

専願制は合格した場合に必ず入学する必要があります。

一方の併願制は、他大学との併願が可能です。

公募制推薦の科目と配点

試験は、

英語 100点・60分
数学 100点・60分
化学 100点・60分
面接・書類審査 40点

合計340点です。

英語は英語コミュニケーションI・II、論理・表現I。

数学は数学I・A・II、数学Bの数列、数学Cのベクトル。

化学は化学基礎・化学ですが、高分子化合物は出題範囲から除外されています。

面接は15分程度です。

数学IIIは必要ありません。

2026年度公募推薦の倍率と最低点

薬学科の2026年度結果を見ると、

専願制は、

募集45人
受験144人
合格51人
競争率2.8倍
最低点185点/340点

でした。

得点率にすると約54.4%です。

併願制は、

募集15人
受験145人
合格83人
競争率1.7倍
最低点188点/340点

で、約55.3%でした。

ただし、

「去年55%くらいだったから、今年も55%取れば大丈夫」

という考え方は危険です。

推薦入試は募集人数が少なく、年度による受験者層の変化もあります。

さらに40点分は面接・書類審査です。

過去の最低点より少し上を取れば安心、という試験ではありません。

学科試験ではできるだけ6割後半〜7割以上を安定させたうえで、志望理由や面接もしっかり準備するのがおすすめです。

A方式|共通テストだけで合否が決まる

A方式は大学入学共通テスト利用型です。

薬学科15人、生命創薬科学科5人の募集です。

大学独自の個別試験はありません。

薬学科の場合、科目は、

英語
数学IA
数学IIBC
理科1科目

です。

英語、数学、理科をそれぞれ200点に換算し、合計600点満点で判定されます。

英語はリーディングを1.6倍、リスニングを0.4倍して200点に換算します。

理科は物理・化学・生物から1科目。

複数受験した場合は高得点科目が採用されます。

A方式の2026年度最低点

2026年度薬学科は、

募集15人
受験711人
合格179人
競争率4.0倍
合格最低点445点/600点

でした。

得点率は約74.2%です。

2025年度は419点、約69.8%。

2024年度は441点、73.5%でした。

ここから分かるのは、70%を超えたから必ず受かるわけではないということです。

明治薬科大学薬学科をA方式で確実に狙うなら、共通テストで75%前後以上を一つの目標にしたいところです。

もちろん、年度によってボーダーは動きます。

B方式前期|明治薬科大学受験の中心となる方式

明治薬科大学の一般入試で最も重要なのがB方式前期です。

薬学科の募集人数は120人。

一般選抜の中では圧倒的に募集人数が多い方式です。

2027年度試験日は1月31日です。

科目は、

英語 100点・70分
数学 100点・70分
化学 100点・70分

合計300点。

完全な均等配点です。

数学の範囲は、

数学I
数学A
数学II
数学Bの数列
数学Cのベクトル

です。

数学IIIはありません。

2027年度からB方式前期の化学がマークカード方式に変更

2027年度受験生は、ここを絶対に知っておいてください。

B方式前期の化学は、2027年度からマークカードによる解答方式に変更されます。

そのため、2026年度以前の過去問を解くときには、

「問題そのもののレベルや出題分野を分析する」

ことと、

「2027年度の解答形式に慣れる」

ことを分けて考える必要があります。

過去問が記述式だったからといって、2027年度も同じ感覚で答案作成練習だけを続けるのは違います。

マーク式になれば、計算途中を書いて部分点を拾うことは基本的に期待できません。

最終的な答えまで正確に出す力がより重要になります。

B方式前期の倍率と最低点

薬学科の過去3年間を見ると、

年度受験者合格者競争率最低点
2026831人276人3.0倍190/300
2025918人296人3.1倍185/300
2024928人263人3.5倍200/300

得点率にすると、

2026年度 約63.3%
2025年度 約61.7%
2024年度 約66.7%

です。

直近3年間は、おおむね6割前半〜6割後半で推移しています。

ただし、本番で「最低点の190点を目指す」のはおすすめしません。

最低点ギリギリを狙ってしまうと、問題との相性や1問のミスで簡単に不合格になります。

PharmAssistとしては、過去問ではまず210点、できれば220点前後を安定して取れる状態を作ることを一つの目標にしてほしいです。

220点なら得点率は約73.3%です。

本番の最低点が上昇した年度にも対応しやすくなります。

B方式後期|理科が得意な受験生は注目

B方式後期は、薬学科35人、生命創薬科学科15人を募集します。

試験日は2027年2月8日。

科目は、

英語 100点・70分
数学 100点・70分
理科 150点・90分

合計350点です。

理科は、

化学基礎・化学
または
生物基礎・生物

から当日に1科目選択します。

B方式前期との大きな違いは、理科が150点あることです。

全体350点のうち150点なので、約42.9%を理科が占めます。

化学または生物にかなり自信がある受験生には相性が良い方式です。

ただし、明治薬科大学薬学科を第一志望にするのであれば、

「生物でB後期を受けられるから化学を捨てる」

という戦略はおすすめしません。

B方式前期やC方式、公募推薦では化学が必要です。

明治薬科大学を複数方式で受験するなら、結局化学は重要です。

B方式後期の2026年度倍率には要注意

2026年度薬学科は、

募集35人
受験412人
合格30人
競争率13.7倍
最低点262点/350点

でした。

最低得点率は約74.9%です。

かなり高いです。

しかも2025年度は211点、約60.3%。

2024年度は243点、約69.4%でした。

つまり、

2024年度 69.4%
2025年度 60.3%
2026年度 74.9%

と、大きく変動しています。

B方式後期は募集人数が少なく、前期の入学手続状況などの影響も受けやすいため、年度によるブレが大きくなりやすい方式です。

「去年は6割で受かっているからB後期は簡単」

という考え方はかなり危険です。

B後期を本気で合格ルートとして使うなら、過去問で7割5分前後を目指せるくらいの準備をしておきたいところです。

C方式|共通テスト+化学200点の方式

C方式は、共通テストと大学独自試験を組み合わせた方式です。

薬学科20人、生命創薬科学科5人の募集です。

薬学科では合計600点。

共通テストから、

英語または国語 200点
数学IA 100点
数学IIBC・物理・化学・生物から1科目 100点

を使います。

さらに大学独自試験として、

化学基礎・化学 200点・90分

があります。

つまり、個別化学だけで全体の3分の1です。

化学が得意な受験生にはかなり重要な方式です。

逆に、

「共通テストは取れたけど、化学が苦手」

という受験生には簡単ではありません。

C方式の合格最低点

薬学科では、

2026年度 362/600点 約60.3%
2025年度 389/600点 約64.8%
2024年度 408/600点 68.0%

でした。

3年間だけ見ても60%から68%まで動いています。

本番で安心して戦うなら、過去問換算で420点前後、つまり7割程度を狙える状態を目指したいです。

C方式では共通テストと大学独自化学の両方を使うため、

「共通テスト対策だけ」

でも、

「明薬の個別化学だけ」

でも足りません。

両方を並行して仕上げる必要があります。

地域枠|対象になる人は必ず確認してほしい

薬学科には10人の地域枠があります。

2027年度は、指定された21県の出身者などを対象としています。

対象は、

青森
秋田
山形
茨城
群馬
富山
福井
山梨
長野
岐阜
愛知
三重
奈良
鳥取
島根
高知
佐賀
大分
宮崎
鹿児島
沖縄

です。

現住所または在籍・卒業高校などの条件がありますので、対象地域に該当する人は必ず出願資格を細かく確認してください。

地域枠の試験科目

地域枠は大学入学共通テスト利用です。

英語 200点
数学 200点
理科 300点

合計700点です。

理科は物理・化学・生物から1科目。

理科が300点なので、かなり理科重視です。

個別試験は原則ありません。

ただし、合格最低点で同点となり10人を超える場合などには、対象者にオンライン面接を行う可能性があります。

2026年度は、

受験90人
合格18人
競争率5.0倍
最低点507/700点

でした。

最低得点率は約72.4%です。

地域枠は学費面のメリットが非常に大きいが条件も重い

地域枠では、条件を満たせば年間134万円の授業料相当額が6年間支援されます。

合計すると804万円です。

これは非常に大きな支援です。

ただし、

「学費が安くなるから受けよう」

だけで決めてはいけません。

卒業し、薬剤師国家試験に合格した後は、原則として対象県へUターンし、薬局、病院・診療所、衛生行政機関などで薬剤師として最低9年間勤務することが条件になっています。

対象外の地域へ転職したり、条件を満たさなくなったりした場合には、支援された奨学金相当額などの返還が必要になる場合があります。

また、授業料以外の入学金や施設設備費などは別途必要です。

留年した場合、同じ学年の2回目については奨学金の対象外です。

将来の勤務地までかなり強く決まる制度なので、保護者とも十分相談してから出願しましょう。

結局、明治薬科大学ではどの入試方式がおすすめ?

一般受験の中心は、まずB方式前期です。

理由は明確で、

募集人数が120人と最大
英語・数学・化学の3科目で完結
各100点の均等配点
数学III不要

だからです。

明治薬科大学を第一志望にするなら、B方式前期を軸にして、A方式、C方式、B方式後期を追加する考え方が基本になります。

共通テストが得意ならA方式。

化学が強く、共通テストもある程度取れるならC方式。

理科が強いならB方式後期。

条件に該当し、将来地元へ戻って薬剤師として働く意思が明確なら地域枠。

という考え方です。

一つの方式だけに絞るより、自分の得意科目を生かしながら複数回の合格チャンスを作る方が合理的です。

明治薬科大学は数学IIIが必要?

2027年度入試では、一般的な受験ルートで数学IIIは必要ありません。

B方式前期・後期は数学I・A・II・Bの数列・Cのベクトル。

公募推薦も同様です。

A方式や地域枠、C方式で使用する共通テスト数学も数学IIIではありません。

つまり、

「数学IIIを履修していないから明治薬科大学薬学科を受けられない」

ということはありません。

これは私立薬学部志望者にとってかなり大きなポイントです。

ただし、併願する大学によっては数学IIIが必要になる可能性があります。

明治薬科大学だけを見て数学IIIを切るのではなく、併願校まで含めて判断してください。

倍率を見るときは「志願倍率」と「実質倍率」を混同しない

入試データを見るときに高校生がかなり間違えやすいのが倍率です。

例えば、

志願者数÷募集人数

で出した数字と、

受験者数÷合格者数

で出した数字は意味が違います。

明治薬科大学が入試結果として掲載している競争率は、基本的に受験者数と合格者数から計算した実質的な競争率です。

例えば2026年度B方式前期は、

募集120人
志願881人
受験831人
合格276人

です。

「881÷120」で計算すると約7.3倍ですが、実際に831人が受験して276人が合格しているので、競争率は約3.0倍です。

この違いはかなり大きいです。

募集120人なのに276人も合格するのはなぜ?

これも私立大学入試ではよくある疑問です。

B方式前期は募集120人なのに、2026年度は276人が合格しています。

「募集人数を超えて合格を出して大丈夫なの?」

と思うかもしれません。

私立大学では、合格者全員が入学するわけではありません。

他大学にも合格して辞退する受験生がいるため、それを見込んで募集人数より多く合格者を出します。

実際、2026年度B方式前期の薬学科は276人合格していますが、入学者は125人でした。

A方式ではもっと極端です。

2026年度は15人募集に対して179人が合格しましたが、入学者は6人でした。

共通テスト利用方式は特に他大学との併願者が多いため、このような数字になることがあります。

だから、

「募集人数÷志願者数」

だけを見て難易度を判断しないでください。

合格最低点は「来年の合格点」ではない

過去問を解くときに、

「去年の最低点が190点だから190点取れば受かる」

と考える高校生がいます。

これは危険です。

B方式後期を見れば分かります。

2025年度は211点だった最低点が、2026年度には262点まで上がりました。

50点以上違います。

過去の合格最低点は、

「その年の問題、受験者層、合格者数などを含めた結果」

です。

絶対的な合格ラインではありません。

だからPharmAssistでは、最低点ぴったりではなく、最低点よりある程度余裕を持った得点を過去問で安定して取れる状態を目標にすることをおすすめしています。

明治薬科大学の英語対策

B方式前期・後期の英語は100点、70分です。

明治薬科大学の英語対策で大事なのは、いきなり薬学系の難しい英単語ばかり覚えないことです。

薬学部だからといって、高校英語の基礎を飛ばして専門単語に走るのはおすすめしません。

まず必要なのは、

単語
英文法
英文解釈
長文読解

を順番に完成させることです。

英単語

まず学校配布の単語帳、または『ターゲット1900』を完成させましょう。

「見たことがある」では足りません。

英語を見て、意味を短時間で出せる状態が必要です。

長文を読んでいる途中で毎回単語の意味を思い出していると、70分の試験では間に合いません。

明治薬科大学レベルなら、最初から難単語帳を何冊もやる必要はありません。

『ターゲット1900』などを完成させたうえで、過去問を解いて医療・薬学系語彙の不足を感じるのであれば、『医歯薬系の英単語』を追加するのはありです。

順番を逆にしないでください。

英文法

英文法が弱いなら、

東進『レベル別英文法 Lv.1〜5』

を自分のレベルに合わせて進める方法があります。

学校である程度文法を学習しているなら、

『Vintage』
『Next Stage』

などを使って穴を潰しても構いません。

文法問題を解くことだけが目的ではありません。

文法知識は英文を正確に読むためにも必要です。

英文解釈

単語と文法がある程度完成したら、英文解釈です。

おすすめは、

『入門英文解釈の技術70』
→『基礎英文解釈の技術100』

または、

『英文解釈ポラリス1』
→『英文解釈ポラリス2』

です。

英単語を知っているのに長文が読めない受験生の多くは、英文を構造的に読む力が不足しています。

SVOCや修飾関係を理解できないまま長文演習だけ増やしても、なかなか伸びません。

英語長文

長文は、

『英語長文ポラリス0』
→『The Rules 1』
→『英語長文ポラリス1』
→『The Rules 2・3』
→『英語長文ポラリス2』

あたりを目安に進めます。

明治薬科大学だけを考えるのであれば、『The Rules 4』や『英語長文ポラリス3』まで無理に進む必要はありません。

その時間があるなら、明治薬科大学の過去問を繰り返し分析した方が効果的な場合が多いです。

演習量を追加したい人は、『やっておきたい英語長文300・500・700』などをレベルに応じて使うのもありです。

難しい参考書を持っていることと、入試で点を取れることは別です。

共通テストを使うならリスニングも捨てない

A方式やC方式では共通テスト英語を使います。

明治薬科大学では英語を200点に換算する際、リーディングが160点相当、リスニングが40点相当になります。

つまり、リーディングの比重が大きいです。

とはいえリスニングが0点でもよいわけではありません。

A方式などでは数点の差で合否が変わる可能性があります。

共通テスト利用も考えている人は、秋以降にリスニングを含めた共通テスト形式の演習も入れてください。

明治薬科大学の数学対策

数学は数学IIIがない分、

「簡単そう」

と思う人がいます。

これは注意が必要です。

数学IIIが出ないことと、数学で簡単に点が取れることは別です。

近年の問題を見ると、数学IIの微分、指数・対数、数列、確率、三角関数、ベクトルなど、高校数学の主要単元を横断して出題されます。

一つの超難問を解けることよりも、標準的な問題を幅広く、速く、正確に処理できる力の方が重要です。

数学が苦手な人の参考書ルート

数学がかなり苦手なら、

『やさしい高校数学』
→『入門問題精講』
→『基礎問題精講』
→『標準問題精講』

という流れがおすすめです。

ただし全員が最初から『やさしい高校数学』をやる必要はありません。

学校の授業内容をある程度理解できているなら、『入門問題精講』や『基礎問題精講』から開始して構いません。

学校で青チャート・Focus Goldを使っている場合

学校教材として、

『青チャート』
『Focus Gold』

を使っているのであれば、それを軸にしても構いません。

その場合は、

青チャートまたはFocus Gold
→標準問題精講
→過去問

という流れでも十分です。

明治薬科大学を第一目標とする受験生が、『基礎問題精講』も十分解けない状態で『1対1対応の演習』に進む必要は基本的にありません。

『1対1対応の演習』は、北里大学以上の難関薬学部や国公立薬学部などを併願し、数学をより高いレベルまで仕上げる必要がある場合に検討してください。

明治薬科大学では、標準問題を落とさないことの方が重要です。

数学で優先したい分野

特に、

数学IIの微分・積分
指数・対数
三角関数
確率
数列
ベクトル

などは重点的に仕上げておきたいです。

とはいえ「頻出分野だけやればよい」という意味ではありません。

70分で複数分野を処理するためには、苦手単元を放置しないことが大切です。

過去問で失点した分野は、その問題だけを解き直すのではなく、参考書まで戻って周辺問題をまとめて復習してください。

明治薬科大学の化学対策

明治薬科大学を受けるなら、化学はかなり重要です。

B方式前期は100点。

公募推薦も100点。

B方式後期では化学を選べば150点。

C方式では大学独自化学が200点あります。

特にC方式は全600点のうち200点が個別化学です。

化学を苦手なまま明治薬科大学を第一志望にするのは、かなり厳しいです。

逆に化学を得点源にできれば、入試方式の選択肢が大きく広がります。

化学では暗記だけでは足りない

近年の問題を見ると、基本知識だけでなく、

計算
化学反応
グラフの読み取り
反応速度
気体
構造や性質の理解
実験条件の読み取り

など、知識を使って処理する問題が出ています。

つまり、

「無機の色を全部覚えました」

「有機の反応式を全部暗記しました」

だけでは足りません。

理論化学の計算を正確に行う力も必要です。

化学が苦手な人の参考書ルート

理解が不足しているなら、

『宇宙一わかりやすい高校化学』理論・無機・有機

を利用しても構いません。

ただし、これだけでは問題演習が不足します。

必ず『リードLightノート』や学校の問題集などとセットにしてください。

「解説を読んで分かった」と「自分で問題を解ける」は別です。

別ルートとして、

『リードLightノート 化学基礎・化学』
→『入門問題精講』
→『基礎問題精講』
→『標準問題精講』

と進めてもよいです。

学校で『セミナー化学』などを使っているなら、

学校問題集
→『化学重要問題集』

という流れも非常に使いやすいです。

明治薬科大学なら化学重要問題集はどこまで必要?

基礎が完成している受験生であれば、『化学重要問題集』まで進める価値はあります。

ただし、重要問題集をやること自体が目的ではありません。

『基礎問題精講』や学校問題集の標準問題で間違いだらけなのに、重要問題集へ進むのはおすすめしません。

まず標準問題を自力で解ける状態にしてください。

そのうえで、B方式前期で7割前後以上、C方式でも安定して得点できるように重要問題集で演習量を増やします。

『化学の新研究』『化学の新演習』まで進める必要は、明治薬科大学単独志望なら基本的にはありません。

東京理科大学、慶應義塾大学、難関国公立薬学部などを併願する場合に検討すれば十分です。

2027年度B方式前期の化学は「速さ」もさらに重要になる

2027年度からマークカード方式になります。

マーク式だから簡単になるとは限りません。

むしろ、

選択肢まで正確に計算する
途中で計算を止めない
単位や有効数字を丁寧に確認する
問題文の条件を素早く整理する

といった力が重要になります。

70分しかありません。

1問に10分以上固執して、後半の取れる問題を落とすのは非常にもったいないです。

過去問演習では正答率だけでなく、

「どの問題に何分使ったか」

まで記録してください。

過去問は何年分やればいい?

明治薬科大学を第一志望にするなら、最低でも複数年分はやりたいです。

可能であれば5年程度を一つの目安にしてください。

ただし、ただ5年分解いて丸付けをして終わりでは意味がありません。

1年分解いたら、

現在何点なのか
その年度の最低点まであと何点なのか
英語・数学・化学のどこで不足しているのか
どの単元で失点したのか
知識不足なのか
解法を知らないのか
時間不足なのか
計算ミスなのか
問題文の読み違いなのか

まで分析します。

この作業が受験対策では非常に重要です。

例えばB方式前期で180点だったらどう考える?

2026年度最低点は190点でした。

180点なら「あと10点」と考えがちです。

でも、そこで終わってはいけません。

例えば、

英語70点
数学45点
化学65点

なら、数学を55〜60点まで上げるだけでも合格ラインが見えてきます。

さらに化学を70点にすれば、195〜200点です。

ここから目標220点を考えるなら、

英語75
数学70
化学75

など、具体的に科目ごとの目標点へ分解できます。

偏差値を5上げようと考えるより、はるかに受験勉強が具体的になります。

明治薬科大学の公式過去問を使うときの注意

大学では近年の数学・化学などの過去問題を公開しています。

一方、英語は著作権上の理由などから公式サイト上で問題全文を確認できない年度があります。

そのため英語まで含めた入試対策をするのであれば、赤本なども併用してください。

また、2027年度B方式前期化学は形式変更があるため、過年度問題をそのまま本番形式だと思わないようにしましょう。

問題内容の分析には非常に役立ちますが、解答形式は最新年度の情報に合わせる必要があります。

2027年度の学費はいくら?

薬学科6年制の2027年度学費は、大学が示している6年間合計で12,574,000円です。

内訳を見ると、

入学金 400,000円
授業料6年間 8,040,000円
施設設備費6年間 3,480,000円
教育充実費 500,000円
後援会費 130,000円
学生自治会費 24,000円

などが含まれています。

初年度は2,357,500円です。

2年次以降は現在の設定で年額2,045,500円となっています。

さらに4年次には同窓会入会金30,000円が別途必要です。

保険や一部の実験・実習費など、状況によって別途費用が必要になる可能性もあります。

また、大学側も社会情勢などによって2年次以降の学費を変更する可能性を示しています。

したがって、

「絶対に12,574,000円だけで6年間終わる」

とは考えないようにしてください。

生命創薬科学科の学費

4年制の生命創薬科学科は、現在公表されている4年間の合計が6,914,000円です。

薬学科より修業年限が2年間短く、授業料も異なります。

ただし生命創薬科学科では大学院進学者が多いため、研究職を目指す場合は大学院の学費まで含めて考える必要があります。

一人暮らしなら学費以外も考える

地方から進学する場合は、

家賃
食費
光熱費
交通費
教科書・参考書
PC
実習関連費用

なども必要です。

薬学科は6年間あります。

年間の生活費が少し違うだけでも、6年間ではかなり大きな差になります。

大学を比較するときは学費だけではなく、

「自宅から通えるのか」

「一人暮らしが必要なのか」

まで含めて考えてください。

大学の近くには女子寮も用意されています。

B方式前期には特待生制度がある

B方式前期では、成績上位者を対象とした特待生制度があります。

薬学科では、

上位10人 特待生A
次の10人 特待生B
さらに次の10人 特待生C

という形です。

特待生Aでは3年間の授業料、4,020,000円。

特待生Bでは2年間の授業料、2,680,000円。

特待生Cでは初年度の授業料、1,340,000円。

が免除されます。

A・Bについては継続条件もあるため、入学後の成績も重要です。

推薦入試で合格した人も、条件を満たせば特待生選抜試験としてB方式前期に挑戦できます。

B方式後期には予約型奨学金もある

B方式後期には、経済的支援が必要な受験生を対象とした予約型奨学金があります。

事前申請が必要で、採用候補となり、B方式後期に合格してその方式で入学するなどの条件を満たすと、入学年に100万円が給付されます。

奨学金や特待生制度は、

「合格してから調べればいい」

では間に合わないものがあります。

事前申請が必要な制度もあるので、受験する可能性がある人は早めに確認しておきましょう。

薬剤師国家試験合格率は高い?

ここからは薬学部選びで非常に重要な国家試験についてです。

第111回薬剤師国家試験、2026年実施では、明治薬科大学の6年制新卒合格者は226人、新卒合格率は93.39%でした。

全国の新卒平均は86.25%なので、それを上回っています。

過去3年間を見ると、

国家試験明治薬科大学6年制新卒合格率
第111回・2026年93.39%
第110回・2025年87.17%
第109回・2024年89.73%

となっています。

2026年は特に高い結果でした。

国家試験対策という観点では、明治薬科大学の強みの一つと考えてよいでしょう。

ただし、ここからが本当に重要です。

「新卒国家試験合格率93.39%」の意味

新卒国家試験合格率は、

国家試験を受験した新卒者のうち、何人が合格したか

です。

2026年の場合、

新卒受験者242人
新卒合格者226人

なので93.39%です。

ここには、

入学してから途中で留年した人
6年間で卒業できなかった人

などがそのまま分母として入っているわけではありません。

だから、

国家試験新卒合格率
ストレート卒業率
ストレート国家試験合格率

は別々に見る必要があります。

明治薬科大学のストレート卒業率

最新の修学状況では、2020年度入学者315人のうち、標準修業年限である6年間で卒業したのは231人でした。

ストレート卒業率は73%です。

つまり、この入学年度では、入学者のおよそ4人に3人弱が6年間で卒業したことになります。

残りが全員退学したという意味ではありません。

留年などによって7年以上かけて卒業する学生もいます。

ここも誤解しないでください。

ストレート国家試験合格率は69%

同じ2020年度入学者315人のうち、

6年間で卒業し、そのまま国家試験に合格した人数は217人でした。

入学者を分母にしたストレート国家試験合格率は69%です。

つまり、

入学者315人
↓
6年間で卒業231人
↓
6年間で卒業してそのまま国家試験合格217人

という流れです。

新卒国家試験合格率93.39%と、ストレート国家試験合格率69%ではかなり数字が違います。

どちらかが間違っているわけではありません。

分母が違うだけです。

大学選びでは国家試験合格率だけ見ない

薬学部を比較するとき、

A大学 国家試験合格率95%
B大学 国家試験合格率85%

だけを見て、

「A大学の方が絶対に良い」

と判断するのはおすすめしません。

確認するべきなのは、

新卒の国家試験合格率
入学者に対する6年間の卒業率
入学者に対するストレート国家試験合格率
留年者の状況

です。

薬剤師国家試験合格率が90%を超えていても、入学者の90%が6年間で薬剤師になっているとは限りません。

薬学部選びでは必ず分母を確認しましょう。

ただしストレート率も1年だけで判断しない

2020年度入学者のストレート卒業率が73%だからといって、

「自分も73%の確率で卒業する」

という話ではありません。

入学年度によって学生数や進級状況は変わります。

制度や教育内容も変化します。

さらに、自分自身が毎年の授業、定期試験、実習をきちんとこなせるかによって結果は当然変わります。

大学を見るときは、一つの数字だけで良い悪いを決めず、複数年度の推移と教育環境の両方を見ることが大切です。

薬学部は「入って終わり」ではない

高校生にはここも伝えておきたいです。

薬学部受験では、

「とにかく合格すればゴール」

と考えがちです。

でも薬学科は6年間あります。

入学後には、

化学
生物
物理
有機化学
薬理学
薬剤学
薬物治療学
実習
CBT
OSCE
卒業研究
卒業試験
薬剤師国家試験

などがあります。

受験勉強で英語・数学・化学をしっかり学んでおくことは、合格するためだけではありません。

特に化学や生物の基礎は入学後にもつながります。

推薦で早く合格した人も、入学まで勉強を完全に止めないことを強くおすすめします。

明治薬科大学の就職先は?

2026年3月卒業の薬学科242人の進路を見ると、

病院 74人・30.6%
保険薬局 72人・29.8%
ドラッグストア 49人・20.2%
企業 33人・13.6%
公務員等 8人・3.3%
本学大学院 2人・0.8%

などとなっています。

進路決定者は240人、99.2%でした。

薬局だけに偏っているわけではなく、病院就職もかなり多いです。

また、企業へ進む学生も一定数います。

「薬学部=卒業後は全員調剤薬局」

ではありません。

病院薬剤師を目指す人にも相性がいい

2026年3月卒業者では病院が74人で、進路区分の中では最も多くなっています。

さらに、5年次には病院薬学を意識した独自研修もあります。

将来的に、

大学病院
総合病院
専門病院

などで臨床薬剤師として働きたい受験生にとっては、検討しやすい大学です。

ただし病院薬剤師は就職先によって採用難易度が大きく違います。

有名大学病院や人気病院を目指す場合は、大学に入ってからの成績、実習、研究、就職活動も重要です。

製薬企業に行くことはできる?

できます。

2026年3月卒業の薬学科では33人、13.6%が企業へ進んでいます。

薬剤師資格を持ちながら、

製薬企業
CRO
治験関連
医薬品情報
開発関連

などを目指す道もあります。

ただし、

「薬学科に入れば簡単に製薬企業の研究職になれる」

とは考えない方がいいです。

研究職では修士や博士など大学院での研究経験が求められるケースも多くあります。

研究者志向がかなり強いのであれば、生命創薬科学科から大学院というルートも比較した方がよいでしょう。

生命創薬科学科の進路

2026年3月卒業者56人では、

本学大学院 34人・60.7%
他大学大学院 5人・8.9%
企業 10人・17.9%

でした。

大学院進学者は約7割です。

生命創薬科学科を選ぶなら、

「4年間で就職するか」

だけでなく、

「6年間程度かけて修士まで進むか」

を高校生の段階から考えておくことをおすすめします。

明治薬科大学はどんな受験生におすすめ?

薬学科は、特に次のような人と相性がいいと思います。

薬剤師になりたい人。

首都圏の伝統ある私立薬科大学を志望している人。

病院・薬局だけでなく、企業や臨床開発など幅広い進路も残しておきたい人。

数学IIIを使わずに私立薬学部を受験したい人。

英語・数学・化学をバランスよく勉強できる人。

5年次に通常の実務実習以外の専門的な研修も経験したい人。

清瀬・秋津エリアへ無理なく通学できる人。

一方、

都心型キャンパスを最優先したい
数学・化学をほとんど勉強したくない
薬剤師になる意思がない

という人は、他大学や生命創薬科学科も含めて考えた方がいいでしょう。

明治薬科大学の併願校は?

首都圏の私立薬学部を志望する受験生の場合、

星薬科大学
東京薬科大学
昭和薬科大学
北里大学

などを比較・併願するケースが考えられます。

より上位を目指すなら、東京理科大学や慶應義塾大学なども選択肢になります。

ただし、

「偏差値が近いから併願する」

だけでは不十分です。

大学ごとに、

数学IIIの有無
英語の難易度
化学の難易度
共通テスト利用の有無
配点
入試日
キャンパス
学費
国家試験
ストレート卒業率

が違います。

特に明治薬科大学では数学IIIが不要なので、数学IIIを使う併願校を入れる場合には学習負担が大きく変わります。

必ず科目まで確認して併願校を決めてください。

第一志望なら「複数方式受験」も考える

明治薬科大学にどうしても行きたい場合、

B方式前期だけ受ける

より、

A方式
B方式前期
C方式
B方式後期

など、条件に合う方式を組み合わせる方が合格チャンスは増えます。

2027年度は、A方式両学科、B方式前期・後期両学科、C方式1学科をすべて同時出願すると、通常147,000円となる検定料が95,000円になる制度もあります。

もちろん、受けられるものを全部受ければいいわけではありません。

共通テストが苦手なのにA方式だけに期待したり、化学が弱いのにC方式へ大きく期待したりするのは違います。

自分の科目ごとの得点力を見て、合格可能性のある方式を組み合わせましょう。

高校1・2年生が今からやるべきこと

明治薬科大学を高校1・2年生の段階から考えているなら、まずやることは難しい過去問ではありません。

英単語
英文法
数学IA・IIBC
化学の基礎

です。

特に数学は積み上げ科目です。

高校3年生になってから数学IAを最初からやり直していると、標準問題や過去問に使う時間がなくなります。

化学も同じです。

理論化学を理解しないまま無機・有機へ進むと、あとでかなり苦しくなります。

高1・高2なら今の偏差値だけで志望校を下げない

高校2年生で模試偏差値45だから、

「明治薬科大学は無理だ」

と決める必要はありません。

高1・高2の時点では、まだ入試範囲すら終わっていない人が多いです。

今の偏差値より、

英単語がどこまで完成しているか
数学IAの穴がないか
数学IIへきちんと進めているか
化学の理論分野を理解できているか

を見てください。

今やるべきことを積み上げれば、1年以上で学力はかなり変わります。

高校3年生の春から夏

春から夏は、基礎〜標準問題を完成させる時期です。

この時期に過去問を大量に解いても、基礎力が不足していれば効果は限定的です。

英語なら単語・文法・英文解釈。

数学なら基礎問題精講などの標準問題。

化学なら学校問題集や基礎問題精講レベル。

ここを完成させます。

夏の終わりには、一度明治薬科大学の過去問を解いて現在地を確認してもよいでしょう。

目的は合否判定ではありません。

「秋から何を伸ばす必要があるか」を確認するためです。

高校3年生の秋

秋からは本格的に過去問を始めます。

ただし、

過去問
↓
採点
↓
次の年度

と進めるだけでは不十分です。

過去問で数学の数列を落としたら、参考書の数列へ戻る。

化学の反応速度を落としたら、反応速度の基礎問題からやり直す。

英語で時間不足なら、どの大問に時間がかかっているのか確認する。

このように、

過去問→弱点発見→参考書へ戻る→再度過去問

という往復が必要です。

直前期は新しい参考書を増やしすぎない

12月、1月になって不安になると、

「もっと難しい参考書をやらないと」

と考える受験生が増えます。

でも直前期に必要なのは、新しい参考書を5冊増やすことではありません。

過去問で分かった弱点を潰すことです。

例えばB方式前期で、

英語70点
数学55点
化学75点

なら合計200点です。

目標を220点とするなら、あと20点。

数学の確率と数列で毎年10点以上落としているなら、そこを直す。

英語の語彙問題で落としているなら、ターゲット1900へ戻る。

化学の理論計算で時間を使いすぎているなら、計算演習を増やす。

受験勉強は、このように具体的に考えてください。

「偏差値を上げる」より「合格最低点を超える」

最後に、受験戦略として一番伝えたいことです。

明治薬科大学に合格するための目的は、

模試偏差値を55にすること

ではありません。

入試本番で合格点を超えることです。

もちろん模試偏差値も現在地を見る参考にはなります。

でも、

偏差値50だから不合格
偏差値55だから合格

と単純には決まりません。

B方式前期なら300点。

あなたが過去問で何点取れているのか。

最低点まであと何点なのか。

英語・数学・化学のどこで伸ばすのか。

その科目のどの単元で落としているのか。

そこまで考えて初めて、明治薬科大学に特化した受験対策になります。

明治薬科大学対策で一番避けたい勉強

一番避けてほしいのは、

「難しい参考書をたくさんやれば受かる」

という勉強です。

明治薬科大学では、数学IIIのような非常に重い範囲はありません。

だからこそ、英語・数学・化学の標準問題を確実に取ることが重要です。

基礎問題精講が解けないのに1対1対応の演習。

学校問題集ができないのに化学の新演習。

英単語が抜けているのに超難関長文。

こういった勉強は順番が逆です。

入試問題を見て、

「自分に何が足りないのか」

から逆算してください。

明治薬科大学を目指すなら最終的にどこまで仕上げる?

英語は、『ターゲット1900』などの標準単語帳を即答できるレベルまで仕上げ、文法・英文解釈を固めたうえで、『The Rules 2・3』『英語長文ポラリス2』付近までの長文を安定して読める力を目標にします。

数学は、『基礎問題精講』を完成させ、『標準問題精講』レベルの標準問題まで対応できるようにします。

化学は、学校問題集や『基礎問題精講』『標準問題精講』を完成させ、必要に応じて『化学重要問題集』で演習量を増やします。

そのうえで過去問に入り、

B方式前期なら7割前後以上を安定させる

ことを一つの目標にするとよいでしょう。

もちろん現在の学力によってスタート地点は違います。

大切なのは、難易度の高い教材へ進む速さではなく、今使っている教材を本当に自力で解けるようにすることです。

まとめ|明治薬科大学は入試方式まで理解すると戦いやすい

明治薬科大学は、120年以上の歴史を持つ首都圏の伝統的な薬科大学です。

6年制の薬学科では、通常の病院・薬局実習に加えて独自の研修プログラムがあり、病院、薬局、企業、臨床開発、研究など幅広い進路を考えることができます。

2027年度の薬学科一般入試では、B方式前期が120人募集で中心的な方式です。

英語・数学・化学が各100点で、数学IIIは必要ありません。

一方、B方式後期は理科150点、C方式は個別化学200点と、方式によって配点はかなり違います。

だからこそ、

「明治薬科大学の偏差値は50くらい」

だけで受験戦略を考えてはいけません。

自分がどの方式を受けるのか。

その方式では何点必要なのか。

英語・数学・化学のどこで点を取るのか。

ここまで決める必要があります。

また、大学選びでは国家試験合格率だけを見るのも危険です。

2026年の新卒国家試験合格率は93.39%と非常に高い一方、最新の入学年度ベースでは、ストレート卒業率73%、ストレート国家試験合格率69%でした。

新卒国家試験合格率と、入学者が6年間で薬剤師になる割合は別物です。

学費も6年間で現在12,574,000円が公表されているため、受験難易度だけではなく、6年間通うことまで考えて大学を選んでください。

そして、明治薬科大学を第一志望にする高校生に一番覚えておいてほしいのは、

「偏差値を上げることが目的ではなく、明治薬科大学の合格最低点を超えることが目的」

だということです。

過去問を解き、自分の現在得点を確認して、合格最低点との差を出す。

その差を英語・数学・化学のどこで埋めるのかを決める。

さらに単元ごとに、

知識不足なのか
演習不足なのか
時間不足なのか
計算ミスなのか

まで分析する。

ここまでできれば、勉強はかなり具体的になります。

明治薬科大学は、入試方式と過去問をきちんと理解したうえで対策すれば、やるべきことがかなり明確になる大学です。

第一志望の人は、難しい教材へ手を広げる前に、英語・数学・化学の基礎〜標準を徹底的に固め、そこから明治薬科大学の問題に合わせて仕上げていきましょう。

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この記事を書いた人

寺沼 香太朗のアバター 寺沼 香太朗 薬学部受験専門塾PharmAssist代表

薬学部受験専門塾 PharmAssist (ファーマシスト)代表の寺沼香太朗です。
薬学部受験の主要科目である、英語・数学ⅠAⅡB III C・化学・生物・面接・小論文の指導を行っております。
薬学部に特待合格した指導力の高さと、薬学部に特化した受験ノウハウ、教育コーチングを活かした学習マネジメントが指導の武器となっており、薬学部を目指す全ての高校生をアシストすることを信念に授業を行っております。

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