薬剤師 の年収、日本と世界・海外のリアル｜都道府県別・年齢別データから未来を読む｜都道府県別年収ランキングも紹介
寺沼 香太朗「 薬剤師 って実際どれくらい稼げるの？」
薬学部を目指す受験生やその保護者から、よく寄せられる質問のひとつです。
医療の専門職として安定している印象の強い薬剤師ですが、実際の年収は年齢や地域、さらには国によっても大きく異なります。
この記事では、最新の公的データに基づいて日本の薬剤師の年収を分析し、さらにアメリカとの国際比較も交えながら、薬剤師の未来像を展望します。
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💊日本の薬剤師の平均年収は？【最新2023年調査データ】
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査（2023年）」によると、薬剤師の全国平均年収は577.9万円。この数字は前年よりも約5.5万円の減少となっていますが、過去5年間では550万円～580万円のレンジで安定推移しています。
| 分類 | 年収 |
|---|---|
| 薬剤師全体 | 577.9万円 |
| 男性（平均年齢41.0歳） | 622.6万円 |
| 女性（平均年齢39.7歳） | 542.8万円 |
男女差は約80万円で、ライフイベントや働き方の違いが影響していると見られます。
💊年齢別：薬剤師年収のピークはいつ？
| 年齢層 | 平均年収 |
|---|---|
| 20～24歳 | 349.9万円 |
| 25～29歳 | 470.6万円 |
| 30～34歳 | 554.1万円 |
| 35～39歳 | 648.2万円 |
| 40～44歳 | 624.1万円 |
| 45～49歳 | 612.9万円 |
| 50～54歳 | 690.0万円 |
| 55～59歳 | 723.7万円（ピーク） |
50代後半で年収のピークを迎える傾向があり、キャリアを積むことで高収入が実現する職種であることが分かります。
💊都道府県別：薬剤師年収ランキングTOP3
全国的には577.9万円ですが、地域によって格差は大きくなっています。
| ランキング | 都道府県 | 平均年収 |
|---|---|---|
| 1位 | 広島県 | 706.0万円 |
| 2位 | 秋田県 | 680.5万円 |
| 3位 | 宮城県 | 672.6万円 |
首都圏よりも地方都市の方が年収が高いケースもあり、これは地域における薬剤師の需要と供給のバランスが影響しています。
💊国際比較：日本とアメリカの薬剤師年収格差
| 国 | 平均年収（円換算） |
|---|---|
| 日本 | 約562万円（2019年） |
| アメリカ | 約1300万円（2020年） |
アメリカでは、薬剤師は高年収職として認知されていますが、その背景には以下のような違いがあります：
- **人口：**アメリカは日本の約2.6倍だが薬剤師数は同水準（約32万人）
- **ファーマシーテクニシャン（調剤補助者）の活用：**アメリカには42万人以上の補助者が存在
- **ロボット・ICT化：**調剤業務の自動化が進んでおり、薬剤師は対人業務に集中できる体制
これに対し、日本は薬剤師の人数を増やす方向で対処したため、薬剤師1人あたりの価値が薄まり、年収が頭打ちになったとも言われています。
💊日本の薬剤師が進むべき未来とは？
- ファーマシーテクニシャンの導入には慎重な意見が多い
- 薬剤師の役割を守るには、「ロボット導入による業務効率化」がカギ
- 調剤業務をロボットに任せ、服薬指導や患者対応などの対人業務に集中できる体制づくりが求められています
欧米と同じような自動化が実現すれば、薬剤師の地位は世界でもトップクラスになる可能性を秘めています。
💊まとめ：薬剤師の将来像と受験生へのメッセージ
日本の薬剤師の年収は高水準にありますが、世界と比べると改善の余地があるのも事実。将来的にテクノロジーを活用しながら、対人業務の価値を最大化することが、年収アップと社会的評価の向上につながります。
薬学部受験を目指す皆さんは、将来の薬剤師像を意識しながら、**社会に求められる「人に寄り添える薬剤師」**を目指してみてください。
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代表 寺沼香太朗
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